おいしそうな料理を発信する人たちは、普段どんな食生活を送っているのでしょうか。新連載「I EAT FOR」は、人気料理クリエイターたちの"食べる理由"をひもとくインタビュー企画。
1回目は、人気料理研究家のだれウマさんのご自宅へ。筋トレ歴は約10年。平日で身体を整え、週末は食欲を解放するという食のこだわりに迫ります。動画とあわせてお楽しみください!
インタビューした人
料理研究家
だれウマさん
ズボラ飯から本格レシピ、スイーツレシピやダイエットレシピまで幅広い分野のレシピ開発が得意。YouTube登録者数:192万人/総フォロワー数365万人。著書も多くレシピ本大賞入賞の経験も。TVでは『ヒルナンデス』『あさイチ』『シューイチ』などに出演。
動画はこちら
誰かの「おいしい」が人生のきっかけ
——だれウマさんといえば、筋トレで鍛え上げた身体です。普段はさぞストイックな食生活かと思いきや、案外そうでもないとか?
そうですね、週末は食欲を解放して、思わずテンションが上がるようなおいしい食べ物を、思いきり食べます(笑)。中華料理、ハンバーガーにタコス。あとはポテチとかお菓子も食べますし、お酒も飲みます。
——それは意外です…!
平日はきっちり身体を整えて、週末のチートデイ(好きなものを自由に食べる日)はおいしいものをしっかり食べて心も癒す。それが僕の幸せです。食べることが大好きなので、健康のために食を我慢するのが嫌なんです。
——そうした食の喜びに目覚めたのはいつ頃ですか?
子どもの頃に、母や祖母のためにスイーツを作ったのが、最初のきっかけかもしれないです。食べるのもそうですが、自分の料理で喜んでもらえることが、すごくうれしかったんですよね。祖母が料理上手で、僕は小学生の頃から祖母に教わりながらピザを生地から作っていました。

——小学生で自家製ピザは早熟ですね。他にも思い出の料理はありますか?
ある時、唐揚げがめちゃくちゃ得意になって、本気で「僕の唐揚げが世界一かもしれない」と思っていた時期があります(笑)。あまりにおいしくて、「もっとたくさんの人に、この唐揚げの作り方を教えたい」と思ってブログまで始めたんです。実は、そのブログが僕の活動の始まりです。
——最初は唐揚げを広めるためのブログだったんですね。それがどうしてYouTubeに?
文字だけだと、どうしても料理の手順が伝わりにくかったんですよね。それで動画を作り始めて、大学生の頃にYouTubeに投稿を始めました。
——ということは、動画の撮影は独学でしょうか。
そうなんです。だからカメラも照明も今も模索中で。大事にしているのは最初のつかみで、特にショート動画は開始3秒で見てもらえるかどうかが決まります。そこでいかに興味を持ってもらえるかを常に意識しています。照明でシズル感を出して、盛り付けは高さを作って。撮影はかなり熱が入りますし、納得できなければ何十回でも撮り直します。

——ちなみに、レシピの発信が広く知られるようになったきっかけは何だったんですか?
電子レンジで作る「やばいプリン」ですね。レンジで作るプリンってボソボソになりやすいんです。それを滑らかに美味しく作れるレシピを考えたところ、SNSで話題になりました。そこから知ってくださる方が増えた気がします。
——それを機に、一躍人気料理家に?
全然そんなことないですよ、大学時代は一般企業への就職も考えて就活もしましたし、この活動を仕事として続けるかどうか最後まで悩んだくらいで。そのときに考えたのが「人生を振り返ったときに後悔しない選択をしよう」ということで、それなら、だれウマとしての活動に一度賭けてみようと思ったんです。
食を楽しむために、身体を鍛える
——週5日トレーニングをしているんですよね。モチベーションは何でしょうか?
前は筋肉を大きくしたくて鍛えていました。でも今はカロリーを消費して、その分食事を心置きなく楽しむため、という理由が大きいです(笑)。平日は1日2時間ほどガツンとトレーニングして、1回で800〜1000キロカロリーほど消費します。
——そんなに!
その分、金・土・日のチートデイは、脂も糖質も気にせずガッツリ食べます。家で作ることもありますし、外に出て飲み歩くことも多いです。「トレーニーたるもの、毎日、鶏むね肉とブロッコリー」みたいな、縛られた食生活は、僕はあまり好きじゃなくて。
——今日のチートデイメニューは、中華料理ですね。
中華は好きでよく作るんです。「Cook Do®」極(プレミアム) がお気に入りで、特に麻辣回鍋肉をめっちゃ使います。これ本当においしくて、前に家で中華パーティーをした時も大好評でした。時間がない時も助かります。


食べることを楽しみ続ける
——思い切り食べても、罪悪感はないんですか?
よく、ダイエット中につい食べちゃって、罪悪感を感じたり、心が折れちゃったりする方もいますよね。その気持ちもわかりますが、僕は、1日単位の体重の増減は気にしなくていいと思っています。身体づくりは1週間とか1か月とか長いスパンで考えていますから。
——食べた翌日に体重が増えていると、凹むこともありそうですが…。
食べた次の日に体重が増えていたとしても、その多くは水分によるむくみだったりしますし、気にしすぎなくて大丈夫です。一喜一憂せず、続けることが大事です。1日だらしない生活を送ったとしても、翌日から整えれば痩せることはできますから。
——ちなみに、整える食事は、例えばどんなものですか?
トレーニングをする月〜木曜は、PFCバランス(たんぱく質、脂質、炭水化物のバランス)を意識した食事をとります。例えば朝食なら、納豆、めかぶ、アボカド、卵を乗せたご飯と、作り置きの「脂肪燃焼スープ」です。

——この朝食美味しそうです…! ダイエット中でも食の楽しみを犠牲にしなくていいんですね。
そう思います。僕は、料理が苦手な人やズボラな人に「作ってみよう」と思えるきっかけを届けたいですし、最初から完璧な料理を目指す必要はないと思っています。
身体づくりも同じで、10割を目指して挫折するより、7割の力で長く続けるほうがいいと思うんです。「ダイエット=我慢」と考えてストレスをためるより、楽しみながら健康になれる食べ方を、大事にしてもらいたいので。

——最後に、連載タイトルでもある「I EAT FOR」について聞かせてください。 だれウマさんは、何のために食べていますか?
僕は釣りが好きで、よく釣れた魚を実家へ持っていくんです。それを家族が「おいしい!」と喜んで食べてくれるのがうれしいんですよね。食べ物から笑顔が生まれる感覚が好きなのは、母や祖母にお菓子を作っていた子どもの頃から、変わっていないかもしれないです。
食は「毎日を笑顔で生きるために食べる」ものだと思います。人生を振り返ったときに「楽しかったな」「幸せだったな」と思える毎日を送りたい。そのために、僕にとって一番大切なのが食なんです。

