毎日の食卓を支える定番調味料の「マヨネーズ」。サラダや揚げ物にかけたり、卵焼きや炒飯の隠し味に使ったりと、用途はさまざまです。一方で、酸味や塩味、卵のコクがしっかり感じられる味わいだからこそ、料理によってはその味が強く感じられ、好みが分かれることも……。
まろやかな味わいを求める声に着目して生まれたのが、「ピュアセレクト® マヨネーズ ふわあま」です。開発に約4年をかけ、ブランド30周年の節目となる2026年8月に発売しました。
今回お話を聞いたのは、「いつかマヨネーズを担当したい」と味の素社に入社したほどマヨネーズが大好きで、念願叶って開発を担当したという天津さん。新しいマヨネーズとはどんな味わいなのか、開発の裏側とあわせて教えてもらいました。

インタビューした人
味の素株式会社 コンシューマーフーズ事業部 ソースグループ
天津 翔平さん
「ピュアセレクト® マヨネーズ ふわあま」の開発を担当。野菜や揚げ物はもちろん、焼売や餃子にもマヨネーズをかけて楽しむ、生粋のマヨラー。念願のマヨネーズ担当になった際には、ご家族も驚かれたそう。
マヨネーズなのに“ふわあま”? まろやかでやさしい味わいのマヨネーズとは
「ピュアセレクト® マヨネーズ ふわあま(以下、ふわあま)」と聞いて、まず気になるのはその味わい。名前の通り、甘いマヨネーズなのでしょうか。


天津さん「名前だけ聞くと甘いイメージを持たれがちなんですが、『ふわあま』は、酸味がまろやかに感じられる、やさしい味わいのマヨネーズです。甘さが強いわけではなく、まろやかでやさしい甘さを“あま”と表現しています。食感はふんわりと軽く、口に入れるとスッとほどけ、後味もすっきりなんですよ。
新しいおいしさに挑んだ『ふわあま』ですが、『ピュアセレクト® マヨネーズ』が大切にしてきた素材へのこだわりは変わりません。卵は、とれて3日以内の新鮮な国産卵だけを使用。さらに、厳選された良質な油だけを使っています」
マヨネーズが大好きな天津さんには、「そのおいしさや楽しさを、もっと多くの人に知ってほしい」という想いがありました。だからこそ、「ふわあま」の開発のきっかけとなったお客様の声は、見過ごせないものだったそうです。

天津さん「お客様インタビューを重ねる中で見えてきたのは、年齢を問わず、マヨネーズ特有の酸味や塩味に満足しきれていない方や、もっとまろやかな味わいを求めている方が一定数いるということでした。マヨネーズのおいしさや楽しさをもっといろいろな方に届けるには、これまでとはひと味違う選択肢が必要なのではないか。そう考えたことが、『ふわあま』の開発につながっています」
目指したのは、酸味や塩味が際立ちすぎない、やさしい味わい。それと同時に大切にしたのが、「マヨネーズらしさ」です。

天津さん「マヨネーズのおいしさの土台になっているのは、やはり酸味やコクなんです。食べたときに『これはマヨネーズだ』と感じてもらえるためにも、酸味やコクはきちんと残したい。単純に味を弱めるのではなく、“らしさ”を残しながらもまろやかさを感じられる、そのバランスを探っていきました」
甘み、酸味、ふわっと食感。“針の穴に糸を通す”ようなバランスを追求

天津さん「試行錯誤の末にたどり着いたのが、甘みを活かすという方法でした。甘みを加えることで酸味の感じ方がやわらぎ、マヨネーズらしさを失わずにやさしい味わいにできることがわかったんです。
てんさい糖などさまざまな素材を試した中で選んだのが、はちみつでした。単に甘さを足すのではなく、くどさのない甘みと華やかな風味、コクを加えられることが決め手でしたね」

また、酸味のもととなるお酢にもこだわっています。

天津さん「『ふわあま』には1年以上熟成させたお酢を使っています。熟成させることで酸味の角がとれ、よりまろやかな味わいになるんですよ。しかも、『ふわあま』のために造っていただいている特別なお酢です。お酢の原料となるお酒の仕込みから手がける醸造メーカーさんにお願いしています」
さらに、ふわっと軽やかな口当たりに仕上げるために、細かな調整を重ねました。

天津さん「マヨネーズは、混ぜ方によって食感が大きく変わるんです。混ぜるときの回転速度や粒の細かさなど、条件を一つひとつ変えながら、理想の食感を探っていきました」

ここまでの工夫は、どれもシンプルに思えるかもしれません。けれど、簡単ではなかったと天津さんは振り返ります。

天津さん「開発中は、あちらを立てればこちらが立たずの連続でした。甘みを強くすればマヨネーズらしさが薄れ、酸味を残しすぎればまろやかにならない。そこに軽やかな食感まで求めると、今度は油が分離しやすくなるんです。すべてが釣り合う最適なバランスを見つけるのが、いちばん難しかったですね。数えきれないほど試作と試食を重ねました」
レシピ開発や工業化を担当した研究者からは、「針の穴に糸を通すような難しさ」と言われたほどだったそうです。

天津さん「目指す味について何度も意見を交わすなかで、研究者から『いつも無理を言いますよね』と冗談交じりに言われることもありました(笑)。それでもチーム一丸となって試作を続けられたのは、新しいおいしさの選択肢をつくりたい、という共通の想いがあったからです」
こうして約4年をかけて、マヨネーズらしいおいしさと、まろやかさ、軽やかな食感をあわせ持つ「ふわあま」が完成しました。
まずはトマトやブロッコリーに! 「ふわあま」で始める、楽しいマヨライフ
酸味や塩味がおだやかで、口当たりは軽やか。そんな「ふわあま」は、どんなふうに楽しむのがオススメなのでしょうか。まず天津さんが教えてくれたのは、「トマトやブロッコリーなどの野菜にかけて食べること」。
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天津さん「野菜をマヨネーズで食べると、どうしても口の中がマヨネーズの味になってしまうんですよね。でも味の主張が強すぎない『ふわあま』なら、野菜の甘みや香りをちゃんと感じながら、ほどよいコクも楽しめます。シンプルな食べ方だからこそ、いつものマヨネーズとの違いを感じていただきやすいと思います」
天津さんも何度か作り、「これは合う」と太鼓判を押すのが、ハムやきゅうり、卵などを挟んだサンドイッチです。
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天津さん「バターやマーガリンの代わりに、パンに塗ってもおいしいです。特に合うのが、やわらかい生食パンを使ったサンドイッチ。具材それぞれの味を生かしながら、全体をほどよくまとめてくれるんです」
ほかにも、卵料理や揚げ物など、身近なメニューに幅広く使えるそう。
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天津さん「ゆで卵や卵焼きにも合いますよ。まろやかな味わいが、卵の甘みによくなじみます。唐揚げやフライなどの揚げ物に添えても、コクはありながら後味が軽いので、重たくなりすぎずに食べられます」

生粋のマヨラーである天津さんが「ふわあま」に託したのは、もっと多くの人に、マヨネーズのある食卓を楽しんでほしいという想いです。

天津さん「マヨネーズが好きな方はもちろん、これまであまり食べてこなかった方や、好みが変わって少し離れていた方にも、あらためてそのおいしさを知っていただきたいです。『ふわあま』という選択肢が加わることで、“この料理にもかけてみようかな”と思える場面が増えて、食べるものの幅が広がるかもしれません。毎日の食卓が少しでも豊かになったらうれしいですね」
まずは、サラダやサンドイッチなど素材の味を生かした料理から。まろやかで軽やかな味わいを楽しむうちに、「こんな料理にも合うんだ」と新しい発見があるかもしれません。お気に入りの食べ方を見つけたら、ぜひ教えてくださいね。
