「Sazón®︎(サゾン)」という名前を耳にしたことはありますか?
「ブラジルのスーパーには必ず置いてある」というほど、現地では親しまれているアイテムなのです。2025年春、そんな「Sazón®︎(サゾン)」のうち、4品種が日本の味の素社より発売することになりました!
近年では韓国料理やエスニック料理をはじめ、多国籍料理がますます身近な存在になってきていますが、ブラジル料理と聞いてイメージが湧かない方も少なくないはず。
そこで今回は、神奈川県横浜市で18年間ブラジル料理店を営む「バハカォン」を訪ね、「Sazón®︎」とはどんな調味料なのか、店主の副島(そえじま)さんに教えていただきました。
日常の食卓での取り入れ方や、自宅でも簡単に作れる「Sazón®︎」を使ったレシピについても伺っています。

インタビューした人
ブラジル料理店「バハカォン」店長
副島 泰嗣さん
都内のブラジル料理店を経て、神奈川県横浜市でブラジル料理店「バハカォン」を開業。開業後、ブラジルに2か月ほど滞在し、現地の食文化を体験。その経験をもとに、日本人にも親しみやすいアレンジを加えたブラジル料理を提供。キッチンカーでの出張販売も行い、ブラジルの家庭の味を日本で広める活動をしている。
- ブラジルの定番調味料「Sazón®」とは?
- 肉の下味や料理の隠し味にも。「Sazón®︎」の活用方法
- ブラジル料理店主直伝! 「Sazón®︎」活用レシピ「フランゴ・コン・キアーボ」
- 家庭調味料の新定番になるかも!
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ブラジルの定番調味料「Sazón®」とは?

店主の副島さんは、都内のブラジル料理店を経て、「バハカォン」を開業後ブラジルに2か月ほど滞在。実際に体験した現地の食文化をもとに、日本人にも受け入れやすくアレンジしたメニューを提供しています。

副島さん「ブラジル料理に馴染みがない方も多いと思いますが、現地の人たちが日頃から慣れ親しんでいるのは、実は日本の定食のような『ごはん・お味噌汁・おかず』がそろったスタイルなんです」

副島さん「なかでも『フェジョン』と呼ばれる豆の煮込みは、ブラジルの人たちがほぼ毎日食べている家庭料理です。家庭によって使う豆や入れる食材、味も違っていて、まさに日本のお味噌汁のような存在ですね」


そして、フェジョンを作る上で欠かせないのが「Sazón®︎」だと言います。現地のスーパーに行けばどこにでも置かれているほど、ブラジルでは定番の調味料。現地では、「肉料理用」「野菜料理用」「サラダ用」「米料理用」など、10種類以上の品種があり、料理によって使い分けされているそう。

副島さん「『Sazón®︎』はブラジルでは日本の『ほんだし®』のように、どの家庭でも当たり前のように使っている調味料だと思います。ブラジル料理の味付けの基本は塩、こしょうなんですが、そこに塩とうま味と数種類のハーブがブレンドしてある『Sazón®︎』があるとないとでは、味の深みが違うんです。ブラジルには『だし』の文化はありませんが、『Sazón®︎』が加わると味が安定しますし、安心感が出ますね」
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肉の下味や料理の隠し味にも。「Sazón®︎」の活用方法

バハカォンで使われているのは「Sazón®︎ CARNES」(肉料理用)と「Sazón®︎ FEIJÃO」(豆料理用)の2種類。それぞれ塩をベースに、「Sazón®︎ CARNES」は肉との相性がよいガーリックパウダーやオレガノなどのハーブ、「Sazón®︎ FEIJÃO」にはガーリックパウダーにローレルなどのハーブやこしょうがブレンドされています。お店ではどのように「Sazón®︎」を使っているのかお聞きしてみると、さまざまな料理に使われているそう。
副島さん「先ほどお話しした『フェジョン』はお店でも出しているのですが、現地と同じように『Sazón®︎ FEIJÃO』を使っています。黒いんげん豆と肉を煮込んだブラジルの国民食『フェイジョアーダ』を作るときにも『Sazón®︎ FEIJÃO』を使いますし、肉の下味をつけるときには『Sazón®︎ CARNES』を塩こしょうと一緒に使ったりしています。『Sazón®︎』にはハーブやスパイスも入っていて、臭みも取ってくれるので、肉料理を作るときには重宝していますね」

さまざまなブラジル料理の味を支える「Sazón®︎」ですが、わたしたちが普段食べ慣れている料理にも活用できるのだとか。
副島さん「肉の下味はもちろん、カレーやビーフシチューを煮込むときに足すのもいいと思いますよ。ただ、『Sazón®︎』だけで味を決めきるというよりは、他の調味料と合わせて隠し味として使うのがオススメです」
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ブラジル料理店主直伝! 「Sazón®︎」活用レシピ
「フランゴ・コン・キアーボ」
副島さんによると、「じつは日本の人にもなじみやすい味」だという「Sazón®︎」。「Sazón®︎」を使ったおうちでも作りやすいブラジル料理を教えていただきました。
副島さん「ブラジルの人たちはとろみのついた料理が好きで、『フランゴ・コン・キアーボ』という煮込みも、現地でよく食べられているおかずのひとつです。鶏肉とオクラをトマトで煮込むのですが 、ごはんとの相性が抜群。ブラジルのオクラは大きくてかたいのですが、日本のオクラでも現地に近い味が再現できますよ」

フランゴ・コン・キアーボ(鶏とオクラの煮込み)
材料&調理手順
材料(3人分)
- 手羽元
- 10本
- トマト缶
- 1缶
- 玉ねぎ
- 1個
- オクラ
- 6~8本
- A「Sazón®︎ CARNES」(肉料理用
- 1袋
- Aにんにく(みじん切り)
- 1片分
- A乾燥バジル
- 適量
- A酢
- 大さじ1
- 塩、こしょう
- 各適量
- オリーブオイル
- 適量

- 保存用ポリ袋に手羽元とAを入れてよく揉み込み、冷蔵庫で1~2時間寝かす。
- 玉ねぎは薄切りにし、オクラはヘタとガクを除く。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、(1)を加えて全体に焼き目がつくまで焼く。
- 別の鍋にオリーブオイルを熱し、(2)の玉ねぎを加えてサッと炒め、(3)とトマト缶を加える。フタをして弱火でコトコト30分煮込む。
- 全体に火が通ったら、(2)のオクラを加えて更に10分程煮込み、塩・こしょうで味を調える。
副島さん「ブラジルはタイ米とも言われる粘り気が少ないインディカ米が主流で、オリーブ油や塩、にんにくを入れて炊くことも多いです。日本米と一緒に食べる場合は、そのままでもおいしいですが、お米を炊くときの水をいつもより少なめにして、スライスしたガーリックを入れて炊くと、より現地の味に近づきます」
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家庭調味料の新定番になるかも!

「フランゴ・コン・キアーボ」をいただきながら、「ポトフにさっとひと振りするだけでもぐっと素材のうま味を引き出してくれるはずだし、ガパオライスやタコスのひき肉に下味に使えば、いつもとはまた違ったおいしさを楽しめるだろうな……」と、思わず使い方が頭の中で広がりました。
副島さん「ブラジルに行ったとき、『Sazón®︎』のことは誰から教わるでもなく知ったんです。どのスーパーにも置かれていて、みんな買っているので。そのくらいブラジルの人たちにとって『Sazón®︎』はなくてはならない家庭調味料なんですよ」

副島さん「『Sazón®︎』は日本人にも受け入れやすい味だと思っているので、和食を『Sazón®︎』でアレンジしたものが出てきたり、『サゾン・ハンバーグ』のような新しい料理が生まれたりしたら、長年愛用してきた僕としてもうれしいですね」
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