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シャリッとひんや〜り!そうめんの常識を変える「氷みぞれつゆ」の誕生秘話

シャリッとひんや〜り!そうめんの常識を変える「氷みぞれつゆ」の誕生秘話

2026/06/16

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もうすぐやってくる本格的な夏。夏といえば、さっぱりとした冷たい料理や、つるっと喉越しのよい麺類がいっそうおいしく感じられる季節ですよね。そんな夏の定番の「そうめん」の常識を変える、マイナス10度※でひんやり、シャリシャリ食感が楽しい新商品が誕生しました!

(※)当社調べ。当社設定環境下で、本品を24時間以上凍らせた際の温度を測定。

夏の風物詩とも言える、「氷」が目印の涼しげなパッケージ
その名も「氷みぞれつゆ」。実はこの開発、味の素社にとっても、これまでの常識を覆すような「挑戦」の連続だったといいます。既存のカテゴリーにはない新しい領域を、どのように切り拓いていったのでしょうか。「氷みぞれつゆ」の誕生秘話について、開発担当である上丸さんにお話を聞いてきました

インタビューした人

味の素株式会社 コンシューマーフーズ事業部新領域グループ

上丸 茉莉花さん

外食製品の営業を経て、業務用製品の開発・販売推進に従事。2024年より、今までにないカテゴリーを開拓する現在の新領域グループへ。

  1. 40案の末にたどり着いた答えは、「凍ったつゆ」!
  2. ひんやり感をとことん追求!氷を「入れる」から「かける」へ
  3. なぜずっとシャリシャリ?おいしさの秘密は、特許出願中の「みぞれ凍結製法」
  4. マイナス10度でも「ちゃんとおいしい」を成立させる味の設計
  5. 暑いからこそ楽しめる夏のご褒美!

01
40案の末にたどり着いた答えは、「凍ったつゆ」!

味の素社の新領域グループでは、社会課題や暮らしの困りごとを起点に商品開発を行っています。今回、上丸さんたちが向き合ったのは「深刻な酷暑」でした。

上丸さん「新領域グループでは社会の変化を起点に開発することが多いのですが、今回は年々厳しくなる暑さに着目しました。また、味の素には秋冬の食卓を支える製品はたくさんありますが、夏の象徴となるような『夏の柱』を作りたいという想いも強くありました。暑い夏だからこそ、食べるだけで前向きになれるような、そんな価値を届けたいと思い、今回開発したのが『氷みぞれつゆ』です」

しかし、「氷みぞれつゆ」に辿り着くまでは長い道のりだったのだとか。

上丸さん「実はこの商品、今のアイデアにたどり着くまでに約40案がボツになっています。せっかく良いアイデアだと思っても、実現性やスピード感、当社の技術との親和性などを照らし合わせると、なかなかすべての条件を満たすものはなくて。そうやって多くの案を削ぎ落としていったなかで、最後まで残ったのがこの『氷みぞれつゆ』だったんです」

02
ひんやり感をとことん追求!氷を「入れる」から「かける」へ

暑い日は、ひんやりしたそうめんが食べたくなりますが、意外にも麺やめんつゆに氷を入れる人は少ないといいます。

上丸さん「そうめんの食べ方について詳しく調査をしてみると、いちばん多い回答が『そのまま食べる』だったんです。実は大半の方が、麺やつゆに氷を入れたり、麺を冷水でしめることを面倒に感じていることがわかりました。また、せっかく氷を入れたとしても、今度は『つゆが薄まってしまう』という別の課題も出てきてしまいます。

その点、『氷みぞれつゆ』はつゆ自体を凍らせているので、氷を用意する手間もいりません。茹でて水洗いした麺に乗せるだけで、冷たさをダイレクトに体感していただけます」

03
なぜずっとシャリシャリ?おいしさの秘密は、特許出願中の「みぞれ凍結製法」

「氷みぞれつゆ」の最大の特徴である、心地よいシャリシャリ食感。この食感を生み出すには、味の素社で知見がある冷凍食品の「急速冷凍」とは反対の技術が必要でした。

上丸さん「通常、冷凍食品ではおいしさを閉じ込めるために、一気に凍らせる『急速冷凍』が鉄則です。しかし急速冷凍だと、氷の結晶が非常に細かくなってしまい、すぐに溶けてしまいます。私たちが求めたのは、食べている間ずっと続くシャリシャリ感でした。

そこで、急速冷凍とはまったく反対の『緩慢冷凍』であえてゆっくり凍らせることで、氷の結晶を大きく成長させました。結晶を大きくすることで、氷が溶けにくくなり、時間が経ってもマイナス10度の冷たさが持続してくれるんです。『緩慢冷凍』に関しては社内に知見もなく、ゼロから構築しなければならない技術だったので、私たちにとっても大きな挑戦でしたね」

「みぞれ凍結製法」を用いると、水分子が分散して凍結するため、氷がほぐれやすくなり、シャリシャリ食感に。また、調味料と氷が均一に溶けることで、味のムラが発生しなくなっています

さらに、もうひとつの大きなハードルが「味の均一性」です。

上丸さん「ペットボトル飲料を凍らせると、最初は味が濃くて最後は水っぽくなってしまうことがありますよね。めんつゆをそのまま凍らせるだけだと、同じ現象が起きてしまいます。そこで、中に入っている調味料や水の分子を均一に分散させる独自の技術『みぞれ凍結製法』を取り入れることで、溶け始めから終わりまで、味のムラなく、おいしくお召し上がりいただけるようになっています」

04
マイナス10度でも「ちゃんとおいしい」を成立させる味の設計

「シャリシャリ感」とともに上丸さんがこだわったのは、マイナス10度の冷たさに負けない味の設計です。

上丸さん「人間の味覚は、食品の温度によって味の感じ方が変わります。なので、凍った状態でも一口目から『おいしい!』と感じていただけるだしの配合を見つけるのは、実はかなり苦労したポイントです。

たとえば<かつおだし>は、かつおだけだと凍らせたときに味がぼやけてしまうことがわかったんです。そこで、かつお、うるめ、しいたけ、昆布、さば……と複数のだし素材を掛け合わせました。<鶏だしゆず風味>に関しても、鶏だしのほかに昆布や帆立のだし、ゆずの風味を加えることで、凍らせても味や香りが感じられる配合になっています」

通常、新しい技術を伴う開発には1年半から2年はかかりますが、「氷みぞれつゆ」はわずか1年という異例のスピード開発でした。

上丸さん「温暖化が深刻化し、夏が年々厳しくなるなかで、1年発売が遅れることは、暑さに困っているみなさまをさらにお待たせしてしまう。なので、どうしても『2026年の夏には、必ずこの商品を届けたい』という思いがあったんです。

ゆっくり凍らせる冷凍の技術や、凍らせても味が感じられるレシピ設計……これまでの当社の知見がないなか、限られた期間で開発することはとても大変でしたが、研究所のみなさんにもものすごく頑張っていただいたおかげで、今年の夏に間に合わせることができました」

凍らせてもだしのうま味がしっかり感じられる「氷みぞれつゆ」ですが、実は常温でもおいしく食べられるのだそう!

05
暑いからこそ楽しめる夏のご褒美!

上丸さんに「氷みぞれつゆ」のおすすめの食べ方もお聞きしました。

上丸さん「私のおすすめは、ねぎやみょうがなどの薬味と一緒に食べることです。つゆが小分けパックになっているので、家族で違う味をシェアするのも楽しいですよ。また、そうめんだけでなく、ほかの細い麺でもお使いいただけます。<かつおだし>なら稲庭うどん、<鶏だしゆず風味>なら中華麺がおすすめです」

上丸さん「『氷みぞれつゆ』は、暑さで作る気力がなくなってしまったり、食欲が落ちてしまうときでも、『よし、今日はあのみぞれそうめんにしよう!』と思えるような、『暑くて何も作りたくない日でも、これなら食べたい』、そう思ってもらえる商品を目指しました。

近年は夏がどんどん長くなっていますが、『氷みぞれつゆ』が“ただ暑い日”を、“ちょっと楽しみな日”に変える存在になれたらうれしいですね」

  • 執筆/ひらい めぐみ 撮影/三村健二(GOOD TIME PHOTO) 編集/名和 実咲
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