“史上最高品質”を目指した「Cook Do®」極(プレミアム)シリーズから、新品種<極 麻辣回鍋肉用><極 香辣麻婆茄子用>が2025年2月に発売されました。
累計食数1,000万食を突破した「Cook Do®」<極 麻辣麻婆豆腐用>に続く新製品とあり、「<極 麻辣麻婆豆腐用>に並ぶ、もしくはそれ以上の製品を本当に開発できるのか……!」と、開発担当社員のプレッシャーもひとしお。
開発の裏側や極シリーズならではのこだわりを、マーケティング担当の浅生さんと、研究開発担当の長谷さんに伺いました。

インタビューした人
食品事業本部 コンシューマーフーズ事業部メニュー食品グループ
浅生 博信さん
「Cook Do®」中華シリーズの新製品開発、既存品改訂、またそれらをお客様にどのように知って、興味を持っていただくかのコミュニケーションまで、企画開発全般を担当。中華が大好きで、家に友人を招いて中華のコースを振る舞うことも。自宅には愛用の中華鍋がある。得意料理はチャーハン。

インタビューした人
食品事業本部 食品研究所 コンシューマーフーズ開発センター メニュー用調味料グループ
長谷 縁さん
「CookDo®」中華シリーズのレシピ作りを担当。実際にフライパンを振ってレシピを作り、それを工場でも同じ味で再現できるようにするのが仕事。モットーは「作る側も食べる側も楽しく!」。土日にまとめて10品くらい作り置きするので、手間がかかるものは極力避けたい。中国ドラマ好きで歴史オタク。
- 目指したのは「大人が驚き、感動するもの」
- 回鍋肉は本場・四川の味をお手本に
- 麻婆茄子は、“ナスをおいしく食べる”料理に
- トンテキやボロネーゼにも!アレンジレシピもご紹介
01
目指したのは「大人が驚き、感動するもの」
極(プレミアム)シリーズの新メニューとして選ばれたのは、「回鍋肉」と「麻婆茄子」。従来の「Cook Do®」でも扱っているメニューですが、今回のシリーズはどこが違うのでしょうか?
浅生さん「従来の『Cook Do®』シリーズは、『家族みんながおいしく食べる』ことを目指していますが、極シリーズの第一弾である<極 麻辣麻婆豆腐用>はそのリミッターを外して開発した商品でした。お客様からも非常に好評だったので、今回も“リミッター解除”を合言葉に、新品種を開発することになりました」
<極 麻辣麻婆豆腐用>の開発秘話はこちら

新品種の開発は2023年頃からスタート。マーケター・浅生さんの「こんな製品があれば、もっとお客様に喜んでいただけるのでは!」と設計したコンセプトを、研究者・長谷さんが実際のレシピ配合に落とし込み具現化していく、という役割で開発を進めていきます。

しかし、最初のメニュー決めから難航。従来の「Cook Do®」の中でも人気がある「回鍋肉」と「麻婆茄子」は当初から候補にあったものの、味を研究する立場としてはかなり悩んだそうです。
長谷さん「『Cook Do®』の<回鍋肉用>と<麻婆茄子用>は、開発に開発を重ねてたどり着いた最高地点!どうすればさらに極められるだろうかと、みんなで頭を抱えていました」
そんな中、浅生さんたちは、極シリーズを「Cook Do®」の延長線と捉えるのではなく、「大人が驚き、感動するもの」を作ることをゴールに掲げます。既存の「Cook Do®」とは切り分けて考えることで、開発メニューを「回鍋肉」「麻婆茄子」に定めたのです。
とはいえ、どうすれば「大人が驚き、感動するもの」というゴールにたどり着けるのか。2品種とも方向性を定めるのに苦労したといいます。
長谷さん「激辛にしてみたり、みその量を増やしてこってりした味付けにしてみたり……試行錯誤しましたが、いまいち感動する仕上がりにならなくて。本場の味や、いわゆる高級中華の味も参考にしながら、手探りで開発を進めていきました」
02
回鍋肉は本場・四川の味をお手本に

「回鍋肉」の開発において、最初の手掛かりとなったのは本場・四川の味だったと言います。
浅生さん「回鍋肉といえば、豚肉にキャベツ、ピーマン、長ネギなどが入った甘い味噌炒めをイメージする人が多いと思いますが、実はこれは日本式のレシピ。中国・四川では豚バラのかたまり肉をゆでて切ったあと、葉にんにくと一緒に炒めるのが一般的です。肉が主役で、しっかりとした辛みとコクのある味わいが特徴的なんです」
そこで、浅生さんたちは「肉が主役」の回鍋肉を作ろうと方向転換。ただ、日本では葉にんにくが手に入りづらいという問題が…。お肉と組み合わせる野菜を決めるのにも時間がかかったのだと言います。
浅生さん「玉ねぎ・長ネギ派 VS キャベツ派でかなり揉めました(笑)。私は玉ねぎ・長ネギ派だったのですが、やっぱり肉を主役にするにはこの2つがいいと思っていて。キャベツは青臭さや甘みが強いため、肉を主役に立たせるのが難しいんですよね」
一方、キャベツ派は「回鍋肉といえばキャベツ」のイメージが日本では根強いため、そのイメージを活かしたい、という人が多かったのだそう。議論に議論を重ね、「今の回鍋肉とは違う感動を」という考えのもと、最終的には豚バラ肉の薄切りに、玉ねぎと長ネギを合わせる案が採用されました。

「キャベツがないと回鍋肉だと思ってもらえないのでは」という心配もありましたが、発売前にお客さまを招いた試食会では、そのような意見はほぼゼロ。むしろ、「感動した!」「中華街にもよく行くけれど、お店と同じくらいおいしかった!」といった声をいただくことができました。

浅生さん「試食会での反応は想像以上で、私たちの自信に繋がりました。玉ねぎ・長ネギの回鍋肉を受け入れてもらえたのもうれしかったですね」
03
麻婆茄子は、“ナスをおいしく食べる”料理に

「回鍋肉」と同様に、「麻婆茄子」も本場の味を…と言いたいところですが、実は中国に麻婆茄子という料理はありません。
麻婆茄子は日本で発展した中華料理で、四川料理の一つである「魚香茄子」(ユィシャン・チェズ、ナスとひき肉の魚香風味炒め煮)をアレンジしたもの。ナスを使った料理ではありますが、味付けなどはまったく異なります。
そこで長谷さんは、リサーチのために中国・上海へ渡り、「魚香茄子」を食べてきたのだとか!
長谷さん「研究所のメンバーには、開発中にサクッと本場で食べてくる、なんてことを気軽にする人がいるので、私も行ってこようかなと(笑)。家族旅行で上海に行って魚香茄子を食べてきたんですが、甘み・酸味・辛味のある料理で、麻婆茄子とはまったく違いました。おいしかったの ですが、白米にはあまり合わないと感じました」

大人が感動し、かつ白米にも日本人の口にも合う麻婆茄子にするにはどうしたらいいのか。浅生さん・長谷さんたちは「ナスをおいしく食べる」を一つの目標として掲げ、開発を進めることにしました。
中華料理店などで ナスをおいしくする方法の一つが、素揚げ。ただ、それを家庭で再現するのは手間も時間もかかるため、誰でもおいしいトロトロのナスができるように研究を重ねたといいます。
長谷さん「私自身、手間がかかるものや面倒くさいものは嫌なので、手早く簡単にできるように工夫しました。たとえば、パッケージ裏面のレシピでナスを縞目にむいているのは、火の通りやすさを考えたから。皮をむく手間はあるのですが、短時間でおいしく仕上がるので、できればここは試していただきたいです!」

また、ナスをおいしく食べるため、切り方にもこだわりました。
浅生さん「1本を縦横4等分に切るのですが、『そんなに大きくていいのか』という意見もありました。でも、ナスを大事に育てるようなイメージで調理をしてほしかったんですよね。じっくり表裏を焼いているうちに愛着が湧いてきますよ(笑)」

ついにたどり着いた、開発の最終段階。試食会では、調味料を入れ間違えるという事件が起きます。
長谷さん「本当ならラー油を入れるところで、間違えて青花椒から抽出したオイル(※痺れる辛味)を入れてしまって…。でも、反省のために味見をしてみると、意外に新たな可能性を感じたので、みんなにも評価してもらいました。 最終的には、元々のラー油で決定しましたが、調味料の配合に関してはギリギリまで粘りましたね。絶対がないからこそ、今もまだ『これでよかったかな』と思い続けていますが、SNSなどでお客さんの反応を見て、徐々に自信をもててきた感じです」
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トンテキやボロネーゼにも!アレンジレシピもご紹介
「Cook Do®」<極 麻辣回鍋肉用><極 香辣麻婆茄子用>は、レシピ通りに作るのはもちろん、アレンジしてもおいしく食べられます!そこで、お二人が実践するアレンジレシピを教えてもらいました。
「極 麻辣回鍋肉用」のアレンジレシピ
麻婆豆腐
豆腐とひき肉を炒めたあと、「回鍋肉」ソースを入れて麻婆豆腐に。
「ソースに甘みがあるので、台湾風の味付けになっておいしいです 。ビールにも合いますよ」(浅生さん)。
麻辣トンテキ
豚肉と玉ねぎ、にんにくを炒め、最後に「回鍋肉」ソースを絡めてできあがり。ご飯が進む味付けです。
「極 香辣麻婆茄子用」のアレンジレシピ
あんかけ焼きそば
蒸し麺(焼きそばの麺など)を電子レンジで温めて、しょうゆ小さじ1、ごま油小さじ1を入れて、カリッと焼く。「麻婆茄子」ソースをあんかけのように乗せて完成。
「贅沢にお昼ご飯を食べたいときにオススメです」(長谷さん)。
香辣麻婆ボロネーゼ
炒めたひき肉と「麻婆茄子」ソースを合わせて、ボロネーゼソースとして使うのもオススメ。パスタにかければ簡単にボロネーゼのできあがりです。
最後に、浅生さんと長谷さんに、<極 麻辣回鍋肉用><極 香辣麻婆茄子用>の魅力を改めて聞きました!
浅生さん「「私はもともと中華料理を作ることが大好きで、家でも中華鍋を使ってよくチャーハンなどを作っています。中華料理の炒め物も作りますが、オイリーでコク深い、本格的な味を再現するのはなかなか難しいもの。極シリーズは自宅で簡単に本格的な味が楽しめるので、ぜひ試してみてほしいです!」

長谷さん「『中国4000年の歴史』とも言われるように、中華料理はさまざまな知恵が集結した料理です。一方で、ごはんに合うように、日本の食材に合わせて発展した日本ならではの中華料理も大切にしたいと思っていました。 回鍋肉も麻婆茄子も、本場の味を取り入れつつ、驚きと親しみが共存する味を目指したので、ぜひ一度ご賞味ください!」
「大人が驚き、感動するもの」を追求した「Cook Do®」極シリーズの<極 麻辣回鍋肉用><極 香辣麻婆茄子用>。こだわりが詰まった至高のひと皿を、ご家庭でお楽しみください。