健康テーマ別特集 : 風邪 : 知って防ぐ

風邪をひきにくいカラダをつくろう!毎日できる対策のポイント

「風邪は万病の元」という言葉がありますが、これは風邪にひき続いて種々の病気が併発される可能性につながるということです。風邪ぐらいと軽く考えるのではなく、その前に「風邪をひきにくい」からだをつくりましょう。正しい知識と毎日できる対策のポイントを教えます。

免疫力をアップして、風邪・インフルエンザに負けない体質作りを。

教えてくれた先生

みやがわクリニック院長
医学博士
宮川 浩一 先生

宮川 浩一 先生

冬になると風邪やインフルエンザが増える理由とは?

ウイルス側とヒト側、両方に原因があります。

風邪もインフルエンザも、ウイルスの感染によって起こります。そして冬場に風邪やインフルエンザが増える原因はウイルス側とヒト側、双方にあります。

まずはウイルス側について。日本の冬は低温と乾燥が同時に起こりますが、風邪のウイルスもインフルエンザのウイルスも低温と乾燥に強いため、感染力が高くなります。ウイルスはホコリなどにくっついて移動しますが、乾燥するとホコリが舞い上がりやすくなるので、ウイルスに感染する機会も増えます。

次にヒト側について。低温で乾燥した環境では、のどや鼻の粘膜が乾燥しやすくなり、抵抗力が下がります。加えて寒冷刺激によって鼻水が出やすくなりますが、鼻水は粘着力が強く、ホコリなどについたウイルスが付着しやすくなります。その結果、風邪やインフルエンザに罹りやすくなるのです。

風邪対策のポイント・レシピは!?
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風邪やインフルエンザを予防するポイントは?

加温・加湿、手洗い、うがい、マスクの4つがあります。

低温と乾燥を避けるために、室内では暖房を適度に使い、加湿器で空気が乾きすぎないようにしてください。加湿器がないときは、お湯を張った湯船の蒸気で室内が乾燥しすぎないように工夫します。

「風邪をひいたら湯船に入ってはダメ」といわれることがありますが、入浴は血行を良くして免疫力を高めてくれます。ただしお湯が熱すぎると湯冷めしやすいので、風邪気味のときはややぬるめのお湯(38~40℃)でじっくり温まり、お風呂から出たら保温して湯冷めしないように気をつけてください。

手についたウイルスが体内に入らないように、外出先から戻ったら手洗いを入念に。自動水栓、もしくは手首やひじで操作できる水栓を使い、液体石鹸などで手の油分と一緒にウイルスを洗い流します。親指や小指の腹、指の間、爪のまわりなども忘れずに洗ってください。

うがいはのどについたウイルスを洗い流す効果がありますが、付着して15分ほどでウイルスは体内に侵入しますから、早め早めを心がけましょう。

マスクはウイルスの侵入を防ぐと同時に、のどと鼻の粘膜を加温・加湿して抵抗力を高めてくれます。マスクは顔の形にフィットするものを使い、ウイルスが侵入しにくい不織布タイプを使い捨てるようにしてください。

食生活で風邪やインフルエンザを予防するコツは?

免疫力を高める栄養素を積極的に摂り入れてください。

風邪やインフルエンザを予防するには、ウイルスなどの外敵からからだを守る免疫力を高めておくことが有効です。そのためには栄養バランスの取れた食事をすることが基本ですが、なかでも不足しないように気をつけたいのはタンパク質とビタミンです。

タンパク質はのどや鼻の粘膜を作る材料です。そしてタンパク質は20種類のアミノ酸からなりますが、タンパク質からのアミノ酸の摂取は免疫力の強化につながります。

たとえば、鶏肉などの肉類や大豆・大豆食品に多く含まれるシスチンというアミノ酸は、体内でグルタチオンという物質の原料となります。グルタチオンは免疫を担う細胞の機能低下を防ぎ、免疫力アップに役立ちます。水炊きのように鶏肉を使った鍋は、タンパク質とシスチン、それに野菜なども一緒に摂れて手軽ですし、からだも内側からぽかぽかに温まりますから、おすすめです。最後はおじやにして食べると食材の栄養が丸ごと摂取できます。

シスチン以外にも、緑茶などに含まれるテアニンというアミノ酸もグルタチオンの原料となります。テアニンはうま味のもとで、玉露のようにうま味の強い緑茶に多く含まれています。

ビタミンでは、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが大切。いずれも体内で発生する有害な活性酸素の働きを防ぐ抗酸化作用があり、グルタチオンと同じように免疫細胞の機能低下を防ぎます。ビタミンAにはのどや鼻などの粘膜の機能を高める働きもあります。ビタミンAはウナギ、レバー、ニンジン、カボチャ、ビタミンCは果物や緑黄色野菜、ビタミンEはカボチャ、アーモンド、鮭などに豊富です。

血液循環が悪くなると免疫力の低下につながりますから、ショウガや唐辛子のように血液循環を高めるハーブやスパイスを取り入れることも有効です。

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軽い有酸素運動で血行を改善。ストレスも一緒に解消する。

適度な運動は健康作りの基本ですが、激しい筋力トレーニングのように負荷が強すぎる運動は一時的な免疫力の低下を招きます。 からだを動かすなら、息が軽く弾むような軽い運動をリズミカルに続ける有酸素運動(エアロビクス)が最適。血行が良くなり、免疫力も高まります。
ストレスや睡眠不足は免疫力を下げる一因となりますが、有酸素運動はストレスを発散し、心地良い疲労感で安眠へと導く効果も期待できます。

ウォーキング、軽いジョギング、自転車、水泳などの有酸素運動は、血液循環を促してストレスを解消する作用があります。寒い季節に外で運動する際は、防寒対策をしっかりと行いましょう。屋内プールで行う水泳は季節に関係なく楽しめるうえに、膝などへの負担が少ない優しい有酸素運動。泳げない方はプールを歩く水中ウォーキングを試してみてください。

重たいダンベルやマシンを使った筋力トレーニングは、運動後に一時的に免疫力を下げる恐れがあります。筋肉量を落とさないために筋力トレーニングを取り入れる場合には、自体重を用いた軽い運動を中心にすると良いでしょう。

その他風邪に関する情報

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