ご存知でしたか?味の素社が「おいしさ」の研究に本気で取り組んでいることを…。このコーナーでは、そんな研究の一端を体験していただこうと、お酒とおつまみの相性ぴったりの組合せを全5回シリーズでご紹介します。
食品研究所上席研究員として、「おいしさ」の相性も科学的に研究されている川﨑さん全面協力!人気のお酒にぴったりマッチするおつまみを取り上げ、おいしい理由やフードペアリングのアイデアについてわかりやすく解説します。
第3回目は、爽やかな飲み口とすっきりとした後味が魅力の「ハイボール」です。晩酌の時間をちょっと贅沢なひとときに変えてくれるワンポイントアドバイスと、ぴったりのおつまみを集めました!
インタビューした人
味の素株式会社食品研究所上席研究員
川﨑 寛也さん
大学院博士課程修了後、2004年味の素株式会社に入社。プロの調理技術について作る側と味わう側の両面から研究。博士(農学)。NPO法人日本料理アカデミー理事。
- 豊富な香りのバリエーション!組み合わせ方はウイスキーの数だけ
- ウイスキーの香りと響き合う!ハイボールに合うおつまみ3品
01豊富な香りのバリエーション!組み合わせ方はウイスキーの数だけ
氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、ソーダ水で割るだけと、とても手軽なハイボール。レモンサワーやビールと同じく、炭酸によって口のなかを洗い流し、さっぱりさせる効果が期待できます(WASH)。
また、使用するウイスキーの銘柄次第で、異なった香りや味わいを楽しめるのもハイボールの特徴です。料理と同じ系統の香りをもつウイスキーを選んで調和を楽しむのもいいし、違う香りの組み合わせを試すのもあり。川﨑さんによると、たとえば以下のような組み合わせ方がおすすめだそう。
ウイスキーの薫香が燻製料理と見事に調和
いぶした煙の香りが特徴のウイスキーを使ったハイボールは、同じくスモーキーな香りの燻製料理によくなじみます(SHARE)。スモークしたソーセージやサーモンだけでなく、わら焼きしたあぶり料理などに合わせるのもよさそうです。
バニラ香とクリーム系おつまみとの新しいマリアージュ
ウイスキーのなかには、樽の香りが移ってバニラのような上品な甘い香りがするものがあります。そんなウイスキーを使ったハイボールには、クリーム系の甘い香りの料理を組み合わせることで、バニラ香との調和(SHARE)に加えて、意外な味の広がりが生まれる可能性も(NEW)。異なる香り同士が奏でる新しい味わいのハーモニー、ぜひお試しください!
02ウイスキーの香りと響き合う!ハイボールに合うおつまみ3品
一口にハイボールといっても、使用するウイスキーの銘柄によってぴったり合うおつまみは変わってきます。川﨑さんのご提案をもとに、家飲みハイボールをもっと楽しくしてくれる3つのおつまみををご紹介します。
いぶりがっこのポテトサラダ
「ポテトサラダとウイスキー」と聞くと、意外な取り合わせのように思えますが、いぶりがっこ*のスモーキーな香りが橋渡し役となって、いい塩梅にマッチ。ぽりぽりとした食感も心地よく、お酒が進みます。
*いぶした大根を使った秋田の伝統的なお漬物
鶏肉とキノコのクリーム煮
鶏肉とキノコのうま味が、まろやかなホワイトソースと絶妙なバランスの人気レシピです。バーボンなど、樽由来の甘いバニラ香をもつウイスキーを合わせて、口のなかで生まれる香りの変化を楽しんでみてください。
知れば知るほど奧が深い、ハイボールの世界。お好みのウイスキーを見つけて、自分だけのハイボールとおつまみのベストマッチを探してみるのもまた一興です。カランコロン♪とグラスの氷が奏でる音を愛でながら、心ゆくまで味の余韻を楽しんでみてください。
次回は「日本酒」を取り上げます。甘口・辛口それぞれの合わせ方の違いなどについてご紹介します!