健康テーマ別特集: 夏バテ:知って防ぐ

夏バテの原因は?
食事と生活習慣で予防を!

夏になると、「からだがだるい」「食欲がわかない」など、不調を感じる「夏バテ」に悩まされる方も多いのではないでしょうか。食事や生活習慣で「夏バテ」を防ぐためのポイントを、医師の稲次 潤子先生にお聞きしました。

『「夏バテ」は防げない』とあきらめないで。食事や生活習慣で「夏バテ」予防を心がけましょう。

教えてくれた先生

循環器内科医師・スポーツドクター
藤沢市保健医療財団医療事業部健診担当部長
稲次 潤子 先生

稲次 潤子 先生

「夏バテ」とは一体どのような状態ですか?

「からだがだるい」「食欲がない」「眠れない」などの不調が起きている状態です。

「夏バテ」とは、医学的な用語ではありませんが、高温多湿な日本の夏の暑さによる体調不良の総称です。主な自覚症状としては、「疲れがとれない」「食欲がなくなる」「よく眠れない」などがあります。

高温多湿の環境の中で体温を一定に保とうと自律神経がフル稼働することで疲弊し、自律神経の乱れを引き起こすことが原因と考えられています。また、室内の空調による冷えや、暑い屋外との温度差も自律神経を乱れやすくしています。

夏バテを防ぐポイント・レシピは!?
夏バテ特集トップ

「夏バテ」を予防・改善するために気をつけることは何ですか?

ポイントは「バランスの良い食生活」「水分補給」「睡眠」「適度な運動」です。

「夏バテ」を予防・改善するには、食事や生活習慣を一度見直すことが大切です。ポイントは大きく4つ。栄養バランスの良い食事をとること、不足しがちな水分をしっかり補給すること、ぐっすり眠ってからだを休めること、そして軽い運動をして発汗能力を上げることです。

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「バランスの良い食事」というのは何に気をつければ良いでしょうか。

タンパク質と野菜、果物を積極的に食べましょう。

夏はそうめんや冷や麦など炭水化物にかたよった食事になりやすく、栄養バランスが崩れがちです。不足しやすいタンパク質やビタミン、ミネラルは意識して摂るようにしたいですね。

タンパク質を摂るために肉、魚、大豆製品などを一食ごとにいずれか一品とることを心がけましょう。またビタミンやミネラルを含む野菜や果物も積極的に取り入れてください。食欲増進には、香味野菜やスパイスの活用もおすすめです。

冷たいものばかりを食べ続けると胃腸の働きが弱まります。火を使う調理でキッチンに長時間立ちたくないときは、電子レンジなどの調理器具を上手に活用して温かい料理も味わうようにしましょう。

「夏バテ」におすすめの献立一覧

夏の「水分補給」のポイントを教えてください。

喉の渇きを感じる前に、「早め・こまめ」の水分補給がポイントです。

暑くなって大量に汗をかくと水分と塩分が失われます。失った水分と塩分を早めに補わないと、発汗が止まり、体温が異常に高くなる熱中症に陥ります。水分の摂取量が少なく、喉の渇きを感じるまでに時間がかかる高齢者や、体温の調整機能が未熟な子どもには、特に注意が必要です。

熱中症の予防は「早め・こまめ」の水分補給がポイントです。喉が渇いたと思ったときにはすでに脱水が始まっているので、少ない量でもこまめに水分を摂るようにしてください。また汗をかいて水分が失われやすい外出(外歩き)や就寝の前は、コップ1杯程度の水分を補給してください。

大量の汗をかいて塩分も多く失うときは、真水ではなく適度な塩分と糖分を含み吸収率にも優れた経口補水液やスポーツドリンクを活用します。家庭で手作りする場合には、0.1〜0.2%程度の食塩水(1ℓの水に塩小さじ1/4位)を作り、レモンの絞り汁などで好みの味付けをします。

※ビールなどのアルコールは脱水作用があるため、水分補給には適しません。
また、炭酸飲料などの飲みすぎは糖分の摂りすぎにつながるため注意が必要です。

「睡眠」のポイントを教えてください。

眠りの質を上げる工夫をしましょう。

疲れをとるためには、ぐっすり眠ることも大切です。寝室内を快適に保つために、温度は約28度、湿度は50〜60%を目安に、エアコンや扇風機も活用してください。1~2時間でスイッチが切れるようにタイマーを設定し、一晩中かけ続けないことも重要です。扇風機は風が直接からだに当たらないように工夫してください。 イグサ、竹、麻など通気性の良い天然素材や、ひんやりと感じる素材で作られた寝具などを選ぶのもおすすめです。

「運動」のポイントを教えてください。

軽く汗ばむ程度の運動がおすすめです。

ヒトは発汗で温度調節をしているため、汗をかく能力を高めることも「夏バテ」の予防につながります。軽く汗ばむウォーキングや軽いジョギングなどを15〜20分ほど行うと、汗腺が開いて汗をかきやすくなります。汗をたくさんかいたときは、水分補給をしっかりと行いましょう。 また、真夏の炎天下で運動するのは熱中症のリスクが高く危険ですので、気温が低く、日差しも弱めの早朝や夕方以降に行うことをおすすめします。

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