1970年11月18日に発売し、日本の食卓に彩りを添えてきた味の素社の「ほんだし®」。2023年9月19日からは新CMの放映がスタートしました!
かつお節を燻すシーンや、おみそ汁を飲んだ後の笑顔が印象的な新CM。制作に携わった2人から、制作秘話やこだわり、伝えたかった「ほんだし®」の魅力について聞きました。
インタビューした人
食品事業部 調味料事業部 風味調味料グループ
三科 光彦さん
インタビューした人
食品事業部 コミュニケーションデザイン部 クリエイティブグループ
伊志嶺 美里さん
- おいしさの秘密は、燻し分けた3種類のかつお節
- 「ほんだし®」のこだわりを伝える新CMスタート!
- いつものおみそ汁が、いつもよりおいしく。新CMの制作秘話
- もっと自由で、生活者に寄り添い続ける「ほんだし®」へ
01
おいしさの秘密は、燻し分けた3種類のかつお節
──はじめに「ほんだし®」のおいしさのポイントについて教えてください!
三科さん:「ほんだし®」のおいしさのもととなる香りやうま味を支えるのは、燻し分けた3種類のかつお節をブレンドしていることです。
一般的なかつお節である「深燻し」、削りたての強いロースト香がする「極深燻し」、そして2007年から加わったふわっと広がるマイルドな香りの「浅燻し」を組み合わせているんです。
伊志嶺さん:明治時代から続くかつお節の老舗「柳屋本店」の熟練した職人さんたちが、かつおの調達から、薪の選定、燻し分けをすべて手作業で進めてくださっているんです。
私は、今回のCM撮影で初めて「柳屋本店」に伺ったのですが、天候やかつおの状態を見ながら、五感を使って燻し分けをしている姿に感動しました!
02
「ほんだし®」のこだわりを伝える新CMスタート!
──厳選された本物のかつお節がポイントなんですね。
三科さん:そうなんです。“「ほんだし®」って何からできているかわからない”という生活者の声は少なくありません。「ほんだし®」は厳選されたかつお節からできていることなど、原料や製造工程のこだわりを伝えていくことが、改めて必要であると考えています。
「なぜ、自分がその商品を選ぶのか」を大切にされる方が増える中で、新CMでは「ほんだし®」のこだわりをお伝えして、「だから『ほんだし®』が良い」と、ご自身の選択に納得したり、より商品を好きになってもらえたりしたら嬉しいですね。
──これまでも「ほんだし®」はおみそ汁を使ったCMを作ってきましたが、今回もそこは変えなかったのは、なぜですか?
三科さん:だしの魅力を最も伝えられるメニューがおみそ汁だからです。発売から50年の歴史の中で、外食や洋食など食文化は広がりましたが、「具だくさんのおみそ汁は、心もお腹も満たすことができる」という和風だしの持つ価値をコミュニケーションで訴求してきました。この価値が生活者のみなさんに受け入れられたことで、おみそ汁に親しむ方が最近も増えています。今回はそこに「ほんだし®」は、本物のかつお節からできているという素材価値を加えてお伝えしようと考えたんです。
03
いつものおみそ汁が、いつもよりおいしく。新CMの制作秘話
──新CMで大切にしたポイントはどこですか?
伊志嶺さん:今回のCMでは、「ほんだし®」のかつお節へのこだわりと、おみそ汁を飲んだときの「ほっとする気持ち」「だから『ほんだし®』でつくるおみそ汁はおいしい」などの情緒的な価値を表現しています。
まず原料のこだわりを伝える表現として、「柳屋本店」の職人さんが実際にかつお節を作るシーンを入れました。燻すために火を焚くシーンでは、職人さんを近くで撮るために、ゴーグルをしたカメラマンさんが煙の中へ果敢に突入したんです(笑)。
伊志嶺さん:また、だしのおいしさを伝えるためカットで使うおみそ汁は、豆腐、油揚げ、小松菜だけのシンプルな具材にしました。
あとはとっても細かいですが、作りたてのおみそ汁にできる「みそ」がふわっと対流する液面の様子には特にこだわっているんです。
──情緒的な良さを伝えるためのこだわりはありますか?
伊志嶺さん:情緒的な良さは、世界観とキャスティングで表現しました。
CMの舞台は、地元で愛される「だしにこだわる和食店」。店主役の賀来賢人さんが「ほんだし®」で作ったおみそ汁に、お客さん役の出口夏希さんが思わず「はぁ〜っ」と声を漏らします。
賀来さんは「製品へのこだわりはあるけれど、いつもの料理には欠かせない、身近なもの」という、「ほんだし®」の目指す「ちょうどいいこだわりの度合い」にぴったりの雰囲気をお持ちです。また、出口さんがおみそ汁を飲むシーンからは、だし本来のおいしさがとても伝わってくるんです。
幅広い世代に人気のお二人が、おいしさと原料のこだわりを見事に表現してくださいました。新CMを通じて、「ほんだし®」で作るいつものおみそ汁が、いつもよりおいしく感じてもらえたら嬉しいですね。
伊志嶺さん:他にもこだわった点としては、30秒の中で「ほんだし®」のこだわりがしっかりと詰まった内容としたことですね。
制作したのは30秒のテレビCMと、2種類のWeb動画。Web動画はどちらも45秒で、「柳屋本店」のシーンを延長し「素材感」を強化したものと、食事のシーンを延長して「おいしさ感」を強めたものがあります。
その上で「おだしでおみそ汁は変わります。」というコンセプトを冒頭に入れ、CMを見ていただいた方がその先も知りたくなるようなメッセージが伝わるように工夫しています。
04
もっと自由で、生活者に寄り添い続ける「ほんだし®」へ
──裏側を知ると、さらにCMの良さを感じますね!新CMを経て、今後どのように「ほんだし®」の魅力を伝えたいと思いますか?
三科さん:おみそ汁を飲んだ出口さんが「はぁ〜っ」と声を漏らすシーンを、店頭で思い出していただき、ご家庭でも再現していただけるよう、売り場でのメッセージの伝え方や、おみそ汁に合わせるメニューのご提案を考えていきたいと思います。
伊志嶺さん:「ほんだし®」には、まぜる・かける・あえるといった他の活用術があることも知っていただきたいですね。X(旧Twitter)上のキャンペーン「#ほんだし®マジック」では、約200もの「ほんだし®」の驚きが詰まった使い方のアイデアが集まりました。
──「ほんだし®」を使った、お二人のお気に入りレシピはありますか?
三科さん:私は、パスタですね。具材への味付けはもちろんですが、ゆでる際に塩の代わりに「ほんだし®」を加えることで、パスタにだしの香りがつき、和風パスタが抜群においしくなります。(フライパン1つでゆで汁を全て麺にしみこませるレシピもオススメです!)
伊志嶺さん:ゴーヤチャンプルなどの炒め物にかけてもおいしいですよ。「ほんだし®」は顆粒状なので、料理の汁気が多くなることもなく、さっとかつお節の風味が楽しめます。
──新しい活用術が増えた先に、「ほんだし®」は生活者にとってどんな存在になりたいですか?
三科さん:「ほんだし®」には、こんぶやいりこを使った様々なバラエティ品種や、実は台湾には“「ほんだし®」干貝柱味”といったフレーバーもあります。そうしたことも知ってもらいながら、より汎用的に使えて、もっとだしや料理の楽しさを知るきっかけになる商品であれたらと思います。
伊志嶺さん:子どもの頃から、自宅には「ほんだし®」があり、自分も結婚してから料理に使うようになりました。仕事をしながら食べ盛りの子どもを育てるにあたって、具沢山のおみそ汁には救われました。私がそうしてもらったように、生活者の方のライフステージの変化に寄り添い続ける「ほんだし®」でありたいですね。