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おにぎりをもっと自由に!ごはん同盟さんが提案する「進化系おにぎり」レシピ

おにぎりをもっと自由に!ごはん同盟さんが提案する「進化系おにぎり」レシピ

2025/03/27

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さけ、たらこ、梅干し。定番の具材ももちろんおいしいけれど、おにぎりはもっと多様な具材を受け止めてくれるはず!

固定観念にとらわれず、和洋折衷の具材を合わせたり、2〜3種類の具材を混ぜたり。もっと自由におにぎりをアップデートしたい。そこで、白いごはんと同じくらいおにぎりが好き、というごはん同盟さんに、自由な発想で楽しむおにぎりレシピを聞いてみました。

インタビューした人

ごはん同盟

シライジュンイチ・しらいのりこさん

米どころの新潟県出身。実家が米農家の試食係(企画・執筆担当)のシライジュンイチと試作係(調理担当)のしらいのりこ、夫婦ふたりによる炊飯系フードユニット「ごはん同盟」を主宰。「おかわりは世界を救う」という理念のもと、ご飯のおいしさを世に広めるべく活動中。著書に『スープジャーとおにぎり弁当』(成美堂出版)、『しらいのりこのお弁当はこれでいいのだ』(オレンジページ)、『しらいのりこの絶品!ご飯のおとも101』(NHK出版)、『ごきげんな晩酌 家飲み が楽しくなる日本酒のおつまみ65』(山と溪谷社)など多数。

  1. 違う方向性の味を組み合わせてメリハリを
  2. お弁当箱いらず!「三色そぼろのお弁当おにぎり」
  3. パン「じゃない」ドッグ!「から揚げおにぎりドッグ」
  4. チュモッパ風「ツナマヨおにぎり」
  5. ちょっとこだわると、もっとおいしいおにぎりの秘訣

01
違う方向性の味を組み合わせてメリハリを

おにぎりが大好きなのりこさんの胸には、おにぎりのブローチが。「おにぎりの撮影ではいつもつけています。これは2代目。初代は使い込んですっかり玄米のような色に(笑)」。

──のりこさんは、おにぎり屋さんで働いていたこともあるそうですね。おにぎりをもっと自由に楽しむためのポイントはありますか?

のりこさん:白米が大好きなわが家は、「ごはんのお供御殿」。梅干しや明太子、そぼろ、のりなど、あらゆるお供を常備しています。シンプルに1種類の具を入れたおにぎりも大好きですが、2〜3種類の具を合わせて楽しく食べるのも好きですね。どんな具も包み込んでくれる懐の深さもおにぎりの魅力です。

夕方17時の小腹が減る時間に、大きなおにぎりを頬張るのが好きだというジュンイチさん。

ジュンイチさん:具材は、ごはんに合うものならなんでもおいしいし、致命的な味にはならない。おにぎりはどんなものも受け止めてくれます。

のりこさん:数種類を合わせる時は、方向性が違う味を合わせたり、アクセントになるような味を1つ入れたりするのがポイントです。ただ、ごはんに甘みがあるので、甘い味付けの具だけだと飽きてしまうかなと思います。味にメリハリをつけると、飽きずに食べ進められますよ。 例えば、ゆかりを入れると味がしまるし、少し梅を忍ばせるとお口直しになります。塩分と油分、酸味がちょっと入るとメリハリが出て、どんどん食べたくなるんです。

──今日教えていただくのは、どんなおにぎりですか?

のりこさん:うちでもよく作る「三色そぼろのお弁当おにぎり」と「から揚げおにぎりドッグ」、ひと口サイズのチュモッパ風「ツナマヨおにぎり」をご紹介します。

02
お弁当箱いらず!「三色そぼろのお弁当おにぎり」

左がお弁当おにぎり。普通サイズの2倍で見た目のインパクトも大。ボリューム満点で食べ応えあり。

のりこさん:おかずを全部ご飯で包んだお弁当おにぎりは、我が家でもよく作ります。食べているうちに次々と具材が出てきて、楽しくなりますよ。お弁当に入っているようなものならなんでも合うけれど、今日は電子レンジで手軽に作れる具だけを詰めた「三色そぼろのお弁当おにぎり」にしました。

材料&調理手順

材料(1個分)
ごはん
220g
焼きのり(全形)
1枚
【卵そぼろ】
※おにぎり2個分の量ができます
1個
マヨネーズ
小さじ1
砂糖
小さじ1/2
【鶏そぼろ】
※おにぎり2個分の量ができます
鶏ひき肉
50g
おろししょうが
少々
しょうゆ
大さじ1/2
砂糖・酒
各小さじ1
さやいんげん
1本
紅しょうが
10g
  1. 卵そぼろを作る。耐熱容器に卵をよく溶きほぐし、マヨネーズと砂糖を加えて混ぜたら、ラップはせずに電子レンジ(600W)で1分ほど加熱する。取り出してほぐしたら、再度30秒ほど加熱する。
  2. 鶏そぼろを作る。耐熱容器に鶏そぼろのすべての材料を入れ、ラップはせず電子レンジ(600W)で1分加熱する。取り出してほぐしたら、再度1分加熱してほぐす。
  3. さやいんげんはヘタと筋を除き、斜めにスライスして耐熱容器に入れる。ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で30秒ほど加熱する。
  4. のりをひし形におき、中央にごはんの1/2量を三角形になるようにのせる。
  5. ごはんの真ん中に、卵そぼろと鶏そぼろの半量、いんげん、紅しょうがをのせ、残りのごはんをかぶせる。のりを折りたたんでごはんを包み、形を整えてラップで包む(はみ出したのりは、ちぎって足りないところにつけてOK)。のりがなじんだら、できあがり。

のりこさん:持ち運ぶ時は、ラップのままだと密閉性が高いので、のりやご飯が湿気で溶けてしまいます。冷めてからアルミホイルに包み直すのがオススメです。作る時は、ラップを使った方が、のりのなじみがよく、ごはんとの一体感が出ますよ。

03
パン「じゃない」ドッグ!「から揚げおにぎりドッグ」

のりこさん:のりで包んだ俵型のおにぎりに、好きな具をはさんだおにぎりドッグです。今回は、冷凍食品のから揚げをはさんでみます。

材料&調理手順

材料(2個分)
ごはん
90g(1/2合分)
焼きのり(全形)
1枚
から揚げ(冷凍・市販品)
2個
レタス
適量
  1. ごはんを等分し、俵型のおにぎりを2つ作る。のりは短辺を2等分し、おにぎりをひと巻きできる長さに合わせて端を切り落とす(切れ端も使用する)。から揚げは、表示通りに解凍しておく。
  2. おにぎりをのりでぐるりと巻き、ごはんが見える部分は(1)の切れ端をちぎってつける。隙間がなくなったらラップで包み、のりをなじませる。
  3. おにぎりをラップから出し、縦半分に切り込みを入れる。レタスをちぎってはさみ、(1)のから揚げをおにぎりのサイズに合わせてカットし、上にのせる。

のりこさん:えびフライやソーセージ、卵焼きなど、はさむ具は自由!冷凍食品を活用すると手軽です。手でつまめて見た目も華やかなので、人が集まる時にも喜ばれますよ。

04
チュモッパ風「ツナマヨおにぎり」

のりこさん:韓国の家庭料理「チュモッパ」(ひと口サイズのおにぎり)をアレンジしました。ごま油とマヨネーズが入ってうま味が増し、ぱくぱくと何個でもいけちゃうので危険です(笑)。今回は日本ののりを使いましたが、もちろん韓国のりを使うのもオススメです。刻んだきんぴらや青菜、たくあん、とびこなどを混ぜてもおいしいですよ。お漬物を入れると味にメリハリが出ます。

材料&調理手順

材料(5個分)
ごはん
120g
ツナ缶(オイル漬)
1/3缶(20g)
Aごま油、マヨネーズ
各小さじ1
白いりごま
小さじ1
少々
焼のり(全形)
1/4枚
  1. ツナ缶はしっかりと油を切り、Aを混ぜ合わせる。
  2. ボウルに、ごはん、(1)のツナ、炒りごまを入れてさっくり混ぜ、塩を加えて味を調える。のりをちぎって加え、サッと混ぜ合わせる。
    ツナごはんの調理工程1
  3. ひと口大に丸めたら、できあがり。
    ツナごはんの完成画像

05
ちょっとこだわると、もっとおいしいおにぎりの秘訣

──おいしいおにぎりを作るための秘訣はありますか?

のりこさん:ふわっと握って、ほろほろとくずれるようなエアリーなおにぎりが好き。そのためには、炊き立てのごはんで作るのが秘訣です。

ジュンイチさん:冷凍ごはんだとほぐれづらいので、ふんわり握れないんです。あと、のりは水分を含んでしっとりした状態の方が、うま味を感じやすいと言われているんですよ。

のりこさん:のりが水分を含むと、うま味成分であるグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸が溶け出して、舌で感じやすくなるそうですね。私はパリパリののりが好きなので、巻いてすぐ食べますけど(笑)。のりも大好きなのでいろいろと試していますが、シンプルなおにぎりほど、少しいいのりを使うとぐっとおいしくなります。

あと、塩にこだわってみるのもいいですよ。粗めの自然塩がオススメで、まだらにつけるのがコツ。ごはん全体に均等に塩味がついているよりもアクセントになるし、そのメリハリがよりごはんの甘さを引き立てておいしくなると思います。

──具材を組み合わせたおにぎりも、シンプルなおにぎりも、どちらも試してみたくなりました。普段はどんなシーンでおにぎりを楽しんでいますか?

のりこさん:今回紹介した「お弁当おにぎり」をよく出張に持っていきますね。お弁当箱いらずだから、好きなおかずをごはんに忍ばせて。でも、お弁当おにぎりはかなり大きいので新幹線の隣の席の人にすごい食いしん坊だと思われているかもしれない…。

ジュンイチさん:家で小腹が空いた時にも食べますが、おにぎりは意外とお酒にも合うんです!少し塩をきつめにきかせたおにぎりが合いますね。しめさばやいぶりがっこ、クリームチーズのおにぎりもオススメです。

──おにぎりの可能性がさらに広がりました!

のりこさん:ひと口大に丸めたミニおにぎりとのりと具材を用意して、屋外で手巻きおにぎりをするのも楽しいですよ。のりにおにぎりをのせて、お箸でくずしてから、各々好きな具をのせて巻いて食べるんです。そぼろやしぐれ煮、エビや野菜のミニ天ぷらは人気ですね。定番の具材にスパイスやハーブを合わせたりしても楽しいです。持ち運びもしやすく、具材はおつまみにもなるので、お花見やピクニックでもみんな喜んでくれます。おにぎりは懐が深い分、アイデア次第でいろいろ遊べるので、自由に楽しんでみてくださいね。

今回は具材のことを中心に伺いましたが、おにぎりに欠かせないのが白米。こちらの記事では、ごはん同盟さん流のおいしい白米の炊き方を紹介しています。ぜひ、とっておきの「進化系おにぎり」を作ってみてください。

  • 執筆/高野 瞳 撮影/須古 恵 編集/長谷川 賢人
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