「毎日、おいしくごはんを食べて健やかに過ごしたい!」そう思っていても、なかなか実践できるものではありません。
たとえば、厚生労働省の「健康日本21(栄養・食生活)」では、「野菜類を1日350g以上食べる」ことを推奨していますが、その量を毎日摂取している方は、なかなかいないのだそう。
そんな中、千葉県と味の素社がタッグを組み、進めている共同プロジェクト「チバカツ」によって、野菜をおいしく食べる方が増えているとのうわさが…!!
今回は、千葉県庁の方々も含めた5人の担当者にインタビューを実施。「チバカツ」の秘密に迫ります!
インタビューした人
千葉県庁主査
中村 春菜さん
千葉県産農林水産物のPR業務を担当。たくさんある千葉県の魅力をどのように発信するか、日々悩みながらも奮闘中…!
インタビューした人
千葉県庁技師
牧野 真依さん
量販店などにおける千葉県産農林水産物の販売促進を担当。一番好きな千葉県産の野菜は、富里のすいかです!
インタビューした人
味の素社 東京支社
村瀬 達彦さん
買い物のときは千葉県産野菜や果物を選ぶほどの千葉好き。最近は「ちば愛」がこうじて「さば」という文字まで「ちば」に見えてしまいます⁉
インタビューした人
味の素社 東京支社
重石 直哉さん
最近、医者からのアドバイスで肉メインのごはんから野菜メインのごはんに移りつつあります。
インタビューした人
味の素社 東京支社
阿部 啓子さん
卸店、量販店の営業担当。保育園児の2児の母。家族で「おいしいねー」と言いながら一緒にごはんを食べる瞬間が癒しの時間です!
- 「チバカツ」ってどんなプロジェクトなの?
- “地産地消”レシピで、千葉県民の野菜摂取量の向上を目指す
- 幅広い生活者に届けるため新しい取り組みも
- もっと野菜が好きになる!「チバカツ」がこれから届けるもの
01
「チバカツ」ってどんなプロジェクトなの?
――はじめに、「チバカツ」がどんなプロジェクトなのかを教えてください!
重石さん(味の素社):チバカツとは「千葉県民の食と健康の課題解決サポート」を実践するためのプロジェクトです。
全国有数の農林水産県である千葉県庁と、地域に根ざした野菜摂取量向上を支援するプロジェクト「ラブベジ®(※)」のノウハウを持つ味の素社が協力して取り組み活動の深堀をしています。
千葉県が抱える「県民の食の課題」を、味の素社の知見でサポートできると考え、私たちからお声がけさせていただきました!
※ ラブベジ:「Love(愛)+Vegetable(野菜)」を合わせた造語で、味の素社が生活者に野菜をおいしくたくさん食べてもらうため、さまざまな情報発信を行うプロジェクトのこと
——千葉県の抱える「食の課題」とはどういうものなのでしょう?
中村さん(千葉県庁):千葉県庁ではもともと、忙しい中でも県民のみなさまにもっと野菜を摂取してもらい、健康的な食生活を送っていただくため「ふやそう野菜、へらそう塩」というテーマで対策を考えていました。特に、若い世代を中心に野菜の摂取量が不足していることが課題だったんです。
それを解決するために、千葉県の地元で採れる旬の野菜を使ってなにかできないか、と考えました。千葉県は国内でも有数の農林水産県で、野菜においては、大根、さやいんげん、マッシュルーム、かぶ、みつば、春菊、落花生など、産出額全国1位のものがたくさんあるんです!
重石さん(味の素社):千葉県で採れる旬の野菜と、味の素社がこれまで積み重ねてきた食の知見を使ってオリジナルメニューを開発し、生活者に届けたいという想いから、中村さん、牧野さんをはじめとした千葉県庁のみなさまと「チバカツ」をはじめたんです。
02
“地産地消”レシピで、千葉県民の野菜摂取量の向上を目指す
——「チバカツ」では、具体的にどのような活動を行っているのですか?
阿部さん(味の素社):スーパーなどの量販店さんと提携しながら、千葉県産の野菜と味の素社の調味料をセットで店頭に並べて、野菜を手軽においしく食べられるメニューを紹介しています!
県民のみなさんによりおいしく食べていただけるよう、千葉県庁から旬の野菜の情報を季節ごとに教えていただき、オリジナルレシピを開発しているんですよ。生活者のみなさまからは「近所のスーパーでチバカツを知って、野菜を意識的に食べるようになった」と、うれしいお声もいただいています!
中村さん(千葉県庁):地元でとれる野菜をおいしく食べていただきながら、「千葉県ってこんなに農産物が豊かなところなんだ」と知っていただく機会も増えたと感じていますね。
——開発されたオリジナルレシピにはどのようなこだわりがあるのでしょうか?
阿部さん(味の素社):仕事に家事に子育てに…日々忙しい方でも気軽においしく県産の野菜を摂取できるよう、できる限り調理工程は少なくしています!また、野菜の摂取量を増やすことはもちろん、おいしさにもこだわり、簡単に味つけできる調味料などを活用しています!
たとえば「Cook Do®」麻婆茄子用と千葉県産のキャベツを使ったオリジナルレシピ「キャベツのトマト麻婆煮」。
キャベツは芯をつけたままくし形に切り、ひき肉とみじん切りにしたトマト、にんじんと一緒に炒めて、「Cook Do®」麻婆茄子用を加えたら完成です!
キャベツのトマト麻婆煮
野菜のボリューム満点な主菜レシピです。キャベツの甘みとトマトの酸味、「Cook Do®」麻婆茄子用のコク深い味わいが口の中で広がります!シンプルな食材で簡単に作れるのもうれしいポイント◎
——旬の食材を使ったオリジナルレシピだからこその大変さもあったのではないでしょうか?
重石さん(味の素社):旬の野菜を活用するので、おいしく食べていただける時期に合わせて、メニュー開発をする必要があります。
それを実現するためには、千葉県庁のみなさまをはじめ、社内でも多くの方々に協力していただく必要がありました。千葉県民のみなさまの健康課題解決のために、組織や部門間を超えてスピーディーに対応することが大変でした。
——生活者からのオリジナルレシピの反響はいかがでしたか?
牧野さん(千葉県庁):地元で生産されたものを地元で消費する意味を表す「地産地消」という言葉がありますが、千葉の「千」をとって、「千産千消」と呼ばれることもあります。
今回店頭でオリジナルレシピを紹介したことで、これまで千葉県産の野菜の魅力を知らなかった方にもそのおいしさを届けることができたと思います。
今後も継続して、地産地消による野菜摂取量の向上を目指していきたいですね。
03
幅広い生活者に届けるため新しい取り組みも
——2022年6月には、新しい取り組みとして千葉県庁の食堂でチバカツのレシピをアレンジしたメニューが提供されたそうですね。
村瀬さん(味の素社):食堂のみなさんにもご協力いただき、通常のメニューと同じ価格で野菜の量を増やした「チバカツ」オリジナルメニューを販売していただいたんです。
私もその料理をいただいてきたのですが、野菜たっぷりで、味もとてもおいしく満足感が非常に高かったです。店長が食堂を利用するみなさんに「チバカツ」メニューをおすすめしてくださっている光景も目にして、とても感激しました!
中村さん(千葉県庁):食堂には「チバカツ」メニューのポスターが貼られていて。それを見ると「1食でたくさんの野菜が摂れる」ことがわかって、より野菜を食べようと思えました。
―—チバカツメニューを食べた職員の方からの反応はどうでしたか?
村瀬さん(味の素社):食堂に訪れる職員の方からは「おいしくたくさんの野菜が食べられる」と好評で、販売開始から20分で完売した日もあったんですよ。
中村さん(千葉県庁):それから千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」の公式Twitterアカウントでこの取り組みを紹介したところ数多くの反響をいただくことができました。野菜摂取量を増やす取り組みに興味関心がある人は、意外と多いと感じましたね。
04
もっと野菜が好きになる!「チバカツ」がこれから届けるもの
——今後「チバカツ」はどのような活動を行っていく予定なのでしょうか?
重石さん(味の素社):「チバカツ」では、健康のために野菜をとるのではなく「気がついたら野菜をたくさん食べていた」という状態をつくり出したいと思っています。そこに近づくためにも、生活者の方との接点になる量販店で、さらに「チバカツ」オリジナルレシピの訴求できるようにしていきたいです!
中村さん(千葉県庁):千葉県ではこれまで野菜の魅力をお伝えするためのフェアを何度か行ってきましたが、今回のように、調味料と一緒にPRするのは初めてのことです。
具体的な食べ方を提案することで、千葉県民のみなさまの関心はこれまで以上に高まっていると感じています。
さらに味の素社と協力して、県産野菜を身近に感じてもらえるようになるとうれしいですね。そうすると、自然に野菜摂取量も向上していくのではと期待していますし、県内野菜生産者の方の支援にもつながり、持続的な取組になると考えています。
「食を通じて、健康に貢献したい」
千葉県庁と味の素社。ふたつの組織が、同じ想いのもとに始まったのが「チバカツ」プロジェクトでした。千葉県民の方もそうでない方も、千葉県産の野菜を使ったチバカツオリジナルレシピで、おいしく健やかな食卓を目指してみませんか?