「時間がなくても、簡単においしい料理を作りたい!」という願いを叶えるには、さまざまな工夫が欠かせません。
「AJINOMONTO PARK」のシリーズ企画「味の素社員のご飯ルール」では、味の素社員の食卓をのぞき見し、食を楽しむための工夫などを聞いています。
今回は番外編として、味の素社の本社食堂をのぞき見!社員食堂のメニューを考案している管理栄養士の児玉さんが登場します。社員食堂で提供している「My Healthランチ」をもとに、栄養バランスの良い食事を作るコツなどを教えてもらいました。
この後編では、減塩や野菜を多く摂るコツなど、ご家庭で活用できる“実践的なテクニック”を紹介していきます!
- 味の素社の社員食堂で人気の「My Health ランチ」って?
- 「食塩相当量3g以下」に抑えるポイント
- 野菜を120g以上摂るためのポイント
- 献立のパターン化や味の素社商品の活用で手軽においしく
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味の素社の社員食堂で人気の「My Health ランチ」って?
味の素本社の社員食堂では、「丼もの」や「麺」メニュー、目の前で調理される「LIVE」メニューなど、毎日さまざまなランチが提供されています。そのなかでも、今回注目したのは「My Healthランチ」。
味の素グループでは、「味の素グループで働いていると、自然と健康になる」を目指す姿に掲げています。「My Healthランチ」はその取り組みの一つで、「たんぱく質20g以上、野菜120g以上、食塩3g以下」を基準にした献立。国内全ての食堂で提供されています。
前編は、献立の決め方や、栄養バランスの良さと満足感を両立させるための工夫をお伝えしました。今回の後編では、「My Healthランチ」の栄養基準を満たすための具体的なコツをご紹介します。どれもちょっとした工夫でできるものばかりなので、ぜひご家庭でチャレンジしてみてくださいね。
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「食塩相当量3g以下」に抑えるポイント
「My Healthランチ」の基準は「たんぱく質20g以上、野菜120g以上、食塩相当量3g以下」ですが、いったい、どれくらい難しいものなのでしょうか。
「基準としてはそこまで厳しいものではありませんが、『食塩相当量3g以下』は苦労しますね。たとえば、みそ汁は塩分量が多くなりがちなので、献立にみそ汁が入るときは意識しないと簡単にオーバーしてしまいます。野菜は少し工夫すれば量を摂れますし、たんぱく質はむしろ摂りすぎてしまうことも多いですね」
そのため、献立を考えるうえで、 「減塩」は大きな課題。クリアするためには、さまざまな工夫が必要です。しかし、食堂では大量の食事を手際よく提供しなければならないため、減塩のためにそこまで手間がかかることはできません。
「たとえば、食事に使うすべての野菜の皮をむいたり切ったりする時間はないため、冷凍野菜やカット野菜を活用しています。ほかにも、具だくさんの汁物など、具を均等に盛り付けるようなメニューは提供が難しくなります」
逆に言えば、食堂では難しい工夫も、家庭料理であれば、実践しやすいともいえます。そこで、家庭でできる減塩の工夫を教えてもらいました。
減塩を意識する際に、まず注意したいのが調味料。これだけに頼って味付けしようとすると塩分量が自然と多くなってしまいます。だしのうま味などをうまく活用することで塩分量が抑えられます。
「例えば、みそ汁などのだしは鰹節や昆布などから取ると抑えられます。ただ、だしは一からとるのは大変ですので、和風だしの素やコンソメ、鶏がらスープの素などの減塩タイプを使うといいですね。食堂でも一部活用しています。また、しょうゆやポン酢ベースの味付けは塩分量が多くなりがちです。
あとは、ソースに“とろみ”を持たせるのもポイント。トマトソースはトマトのうま味や酸味で味わいも補えますし、クリームソースならコクが舌にとどまりやすく、塩味を感じる時間が長くなるんです。塩分量を抑えても満足感が高くなりますよ」
調味料の選び方にくわえて、盛り付けの工夫も大事だといいます。
「食堂で実践しているのは、メインの肉・魚料理をレタスやキャベツなどの野菜の上にのせて、ソースをかける方法。そうすることで、一つのソースでメインも野菜も食べることができます。もし、メイン料理と野菜を分けて盛り付けると、野菜にもドレッシングが必要になり、塩分量が増えてしまうんです」
また、食堂では手間がかかってできないものの、家庭ではみそ汁を具だくさんにするのもオススメです。
「具だくさんみそ汁は、具の量が多くなることで汁の量そのものが減るので、結果的に減塩になりますよ」
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野菜を120g以上摂るためのポイント
「野菜120g以上」という基準も、野菜を普段あまり食べない人にとっては難しいものです。食堂でも、焼肉の下に葉物野菜を100gほど敷いた「焼肉サラダ」を提供した際は、残す人が結構いたのだとか。児玉さんは、こうした残食状況をふまえて、メニューを改善しています。
「食堂では、生の葉物野菜とカボチャやブロッコリーなど、重量のある野菜をバランスよく使うようにしています。大きめの角切りのカボチャなら、2〜3切れで70gくらいになるので、120gもクリアしやすいんです」
また、量だけでなく、さまざまな野菜を食べてもらうための工夫もあります。
「たとえば、メインでにんじんを使ったら、小鉢は別の野菜にします。できるだけ、いろいろな野菜から栄養を摂ってほしいからです。また、旬の野菜をたくさん使うのもいいですね。素材そのもののおいしさが楽しめるので、味付けも薄くできて減塩にもつながります」
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献立のパターン化や味の素社商品の活用で手軽においしく
ここまで、減塩や野菜を多く摂るコツなどを教えてもらいましたが、「そもそも献立を考えるのが大変!」という方は、前編で栄養バランスの良い献立にするコツをお聞きしましたので、ぜひご参考ください。
さらに、献立づくりに便利に使えるのが、味の素社の合わせ調味料「Cook Do®」や「Bistro Do®」たち。食堂でも実際に活用しているといいます。
「食堂では、『Cook Do®』合わせ調味料を、メイン料理の下味として使うことがあります。普段はお肉の下味として塩こしょうを使うことが多いので、それを『Cook Do®』合わせ調味料にすることでがらりと雰囲気を変えることができます。ほかにも、『Bistro Do®』を肉料理のソースやパスタソースとして使うのもよさそうです」
とはいえ、パッケージに書かれているメニューが一番適したかたちだと話す児玉さん。そこで、メニューはそのままで、材料をアレンジするのもオススメだそうです。
「たとえば、『Cook Do®』回鍋肉用のレシピには豚バラ肉を使用すると書いてありますが、これを鶏むね肉に替えれば脂質を抑えられます。材料を少し替えるだけで、よりヘルシーなメニューになりますよ」
「My Healthランチ」の基準「たんぱく質20g以上、野菜120g以上、食塩3g以下」は、児玉さんたちの小さな工夫の積み重ねにより達成されていました。今回教えてもらった、減塩や野菜を多く摂るコツは、どれも簡単に真似できるものばかり。ぜひご家庭でもこうした工夫を取り入れてみてくださいね。