「時間がなくても、簡単においしい料理を作りたい!」という願いを叶えるには、さまざまな工夫が欠かせません。
「AJINOMOTO PARK」のシリーズ企画「味の素社員のご飯ルール」では、味の素社員の食卓をのぞき見。食べることが大好きな人の食生活や、料理を楽しむための準備や大切にしていることなど、それぞれの工夫を聞いています。
いつもは日本の味の素社員が登場していますが、味の素社は海外にも法人があります。今回ご紹介するのは、韓国味の素社で働く谷口さんのご飯ルールです。
インタビューした人
韓国味の素社
谷口 基さん
2004年入社。日本国内での家庭用商品の営業やマーケティングなど経験した後、韓国味の素社へ赴任。現在は、韓国国内で販売マーケティングを担当。趣味は料理とトライアスロン。運動して料理を作って家族みんなで楽しく食事するという原始的な生活に最も幸せを感じている。
- 柔道に打ち込んだ学生時代、食事の大切さを痛感
- 専門市場で、魚や鶏をまるごと買い!
- 子どもたちからも大人気の「タッカンマリ」
- 家族で会話しながら食べる時間が、何よりも大事
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柔道に打ち込んだ学生時代、食事の大切さを痛感
谷口さんは現在、韓国味の素社で、韓国国内の「ほんだし®」「AJI-NO-MOTO」「VONO(日本での『クノール®カップスープ』)」「AGF®」製品、「アミノバイタル®」などの販売マーケティングを担当しています。
忙しい毎日のなか、谷口さんが何よりも大切にしているのが、家族との食事の時間です。その考えに至るまでに大きな影響を与えたのは、6歳から30歳頃まで打ち込んでいた柔道でした。高校は強豪校で、1年で数日しか休みがないほど練習に励み、大学時代は柔道部寮で生活。柔道漬けの毎日を送っていたのだそう。
そんな厳しい練習の日々で、心身の回復に役立っていたのが、家族や友人との食事でした。
「当時はとてもきつかったけれど、それでも頑張れたのは楽しい食事の時間があったから。栄養バランスの意識はもちろんありましたが、それ以上に食事は心にも栄養を与えてくれるのだと痛感しました。このときの経験から、“一人でも多くの人を『食』を通して幸せにしたい”と思ったことが、味の素社に入社するきっかけになりましたね」
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専門市場で、魚や鶏をまるごと買い!
谷口家は、谷口さんご夫婦と、子ども5人の7人家族!
7人分の食事をまかなうため、唐揚げは一回に鶏肉約2kgを揚げ、米は多いときで1日10合炊き、牛乳は常にストック10本と、とにかく大量の食材が必要です。
「韓国は日本より物価が高いこともあり、とにかく食費がかかる!少しでも抑えようと調べた結果、魚や肉は市場で買い出しするようになりました」
韓国には、地元の人が日常的に使ってきた伝統的な市場がたくさんあり、それぞれ魚市場や豚肉市場、牛肉市場、鶏肉市場といったようにカテゴリー分けされています。観光客が多く訪れるような市場もありますが、そうでないところはお手頃価格で手に入るのだそう。
「毎週土曜日の朝5時には、韓国最大の魚市場『ノリャンジン水産市場』へ行っています。季節によって並ぶ魚は変わりますが、ぶりやあじ、さば、いかなどをまるまる1匹買います。あんこう、ずわいがに、赤貝なんかを買うこともありますね」
ほかにも、1ヶ月に1回は鶏肉市場へ、2ヶ月に1回は豚・牛肉市場へ足を運びます。鶏肉は1羽まるまる買ってきて、自宅で谷口さんがさばくというから驚きです!
ちなみに、これらの市場は、谷口さんがネットやYouTubeで探して見つけたもの。「ノリャンジン水産市場」は有名ですが、それ以外は「地元の人でも知らないかも?」というくらいニッチな市場なんだそうです。
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子どもたちからも大人気の「タッカンマリ」
買ってきた魚や肉は、谷口さんがさばきます。きれいにさばくために、包丁にはこだわっているんだとか。
「魚の頭を落とすときや、鶏肉の骨を切るときは、韓国のナタみたいな大きい包丁を使います。力が入れやすく、よく切れるんです。魚を三枚おろしにしたり、刺身にしたりするときは、日本の出刃包丁や刺身包丁の出番。切れ味がいいので、きれいに仕上がります!」
さばいた肉や魚の調理は「主に妻が担当ですね」と谷口さん。冬はぶりをよく買ってきて、刺身やぶり大根、かまの塩焼きを作っていたのだそう。1匹で8~10キロもあるので、生で食べたり、煮たり、焼いたりと用途を変えて、飽きずに色々な料理を楽しんでいるそうです。
「刺身は、しょうゆとわさびで食べるのはもちろん、サンチュなどの葉っぱで巻いて、みそやにんにくをつける韓国式の食べ方もオススメです」
また、近所に住む友だちに、刺身をよくおすそわけしているとのこと。とても喜ばれるんだとか!
鶏肉を使った料理では、タッカンマリが子どもたちから大人気!鶏を1羽使い、にんにくをたっぷり入れるのがポイントです。そこでオススメのレシピを紹介していただきました。
タッカンマリ材料
- 鶏1羽
- 500g
- たまねぎ
- 3個(粗く千切りにする)
- にんにく
- 10~15かけ
- しょうが
- 100g(薄切りにする)
- じゃがいも
- 4個(半分に切る)
- 長ねぎ
- 1本(千切りにする)
- A「アジシオ®」
- 小さじ2
- A「丸鶏がらスープ™」
- 小さじ2
- うどん
※韓国ではカルグクス、日本では細め(稲庭うどんのような)のうどんがオススメ - 2~3玉(食べられるだけ)
- 豆板醬
- 100g
- コチュジャン
- 100g
- ごま油
- 100g
- にんにくすりおろし
- 5かけ分
- 長ねぎみじん切り
- 2本分
- 砂糖
- 大さじ3
- いりごま
- お好みで
- ボールに水と鶏を入れ、何度も水を入れ替えて、水の色が濁らなくなるまで洗う。特に鶏の内側に水を入れて何度も洗うのがポイント。
※鶏肉は冷凍してあるものを洗いながら解凍しても良い。または氷水で洗うと良い。 - 鍋に鶏1羽を入れ、肉が浸るくらいの水を入れる。強火で煮込み、沸騰したらアクをすくって中火にし、Aを入れる。
- にんにく、しょうが、玉ねぎ、じゃがいもを入れ、フタをして45分間コトコト煮る。
- 鶏肉が柔らかくなったら、長ねぎを熱々の鍋に入れる。鶏肉を調理用ハサミで切ってとりわけ、(汁は入れず)韓国タレを絡ませ、ご飯といただく。
- うどんを入れて、最後まで楽しみます。
韓国タレ(保存容器に下記材料を入れてよく混ぜる)
※これはタッカンマリのタレだけではなく、サムギョプサルのタレや、豚キムチやキムチチゲを作るときに調味料としても活用。常に冷蔵庫にストックしてある韓国万能タレです。
韓国タレ材料
作り方
また、豚肉は、日本でも人気の韓国料理サムギョプサルに。専用の鉄板を使って、おうち焼肉の感覚で楽しむのだそうです。
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家族で会話しながら食べる時間が、何よりも大事
谷口さんは、家族みんなで食事をすることを何よりも大事にしています。
「我が家では、食事中はテレビやYouTubeは基本的にNG。子どもたちから学校でのできごとを聞くなど、会話を大切にしています」
また、買い物や料理など、食事を作る過程も楽しみたいといいます。
「市場での買い物は、そのときによって並ぶ食材が変わるので楽しいですね。あとは、魚市場から帰ってきたあとに1〜2時間かけて魚をさばくんですが、その時間がいいリフレッシュになっています。食材に真剣に向き合い、日常を忘れて没頭できる大切な時間です」
さらに谷口さんは、韓国ならではの食文化についても教えてくれました。
「韓国では、食事のときに必ずと言っていいほどキムチを食べるので、野菜の摂取量が多いんです。スーパーで買う野菜も、日本のものより甘みが強くて、すごくおいしいですよ。こうした日本と韓国の食文化の違いを体感するのも、楽しいですね」
市場での買い物や、韓国ならではの料理など、大家族をささえる食事を教えてくれた谷口さん。食事の時間を大切にする考えは、子どもたちにもいい影響を与えてくれそうですね。