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ロコモ

ロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)は、運動器、すなわち骨や筋肉や関節などが衰えて、「立つ」「歩く」など移動する能力が低下した状態のことです。そのまま進行すると、要介護や寝たきりの原因になるので、早めの察知と対策が大切です。
【基本編】 知っておきたいロコモ対策

骨や筋肉は年齢とともに弱くなる

ヒトのからだを支える骨、カラダを動かす筋肉、動く部分の関節などの運動器が健やかだと、私たちの日常生活や仕事、運動などに支障がありません。ただ、骨も筋肉も関節も、年齢とともに弱くなります。当たり前と言えばそれまでですが、50代、60代でもバリバリ仕事やスポーツができる、70代、80代でも好きな趣味や旅行に行ける、90代でも元気に過ごせる、というようにいつまでも元気に動けるカラダを維持するには、積極的な運動器へのケアが必要です。それがロコモ対策です。

実は若い時から注意が必要

ロコモは高齢期の問題、年をとったら気をつければいいと思っていませんか?運動器は、骨や筋力や関節軟骨が徐々に弱くなる40代から注意が必要です。特に女性は閉経前後から骨が急激に弱くなりますし、同時に筋力が衰え、関節も痛みやすくなります。また、猫背などの姿勢の変化は背骨の加齢や筋力低下、骨が弱くなってきたことのサインといえます。若年層でも、ダイエットなどで食事制限を行ったり、運動習慣がなく生活のなかでも歩きが少ない、日光にもあたらないといった生活をしていると、どんどん骨や筋肉が衰えてしまいます。実は、ロコモ対策は若い時から始めることが必要です。

ポイントは運動、栄養、生活習慣、そして運動器への気づかい

ロコモの対策は、第1に運動習慣をつける、第2に食生活の改善、第3に活動的な生活を送る、第4に運動器への気づかいです。運動では、有酸素運動とともに筋力アップのトレーニングが不可欠です。特に下肢と体幹の筋肉に、普段の動きより少し多めの負荷を与えることを意識してください。もちろん、負荷のかけ過ぎは禁物です。食生活はバランスの良い食事が基本ですが、特に筋肉や骨のもととなるたんぱく質(アミノ酸)の摂取を意識しましょう。活動的な生活のために、よく外出して日光によくあたること、速足も含めてよく歩くこと、階段を積極的に使うことです。例えば、普段支障なく歩けている人なら、途中に息が軽く上がるくらいの速歩を何度か入れてください。そして、運動器への気づかいは、無理をして痛みがでたら数日から1週間程度、は痛んだ部分を休ませること、長引く痛みがある場合は整形外科にかかってチェックをしてもらうことなどです。

栄養では、特にたんぱく質(アミノ酸)の摂取が大切

筋肉は主にたんぱく質でできています。骨は主にたんぱく質とカルシウム分でできています。つまり、筋肉や骨を強く保つためには十分なたんぱく質が必要なのです。栄養の基本となるバランスのとれた食事をとることはもちろん、体内でつくることのできない必須アミノ酸を多く含む食品を取ることが大切です。必須アミノ酸は、肉、魚、牛乳などの動物性たんぱく質と大豆製品にバランスよく含まれています。体重(㎏)の数字の1.2~1.4倍の量のたんぱく質(g)が目標です。大ざっぱにいうと、肉や魚100gには約20gのたんぱく質、牛乳200mlや卵1個、木綿豆腐1/3丁で7gです。50㎏の人だと60-70gのたんぱく質。その7割くらいを肉、魚、牛乳、卵、大豆製品でとると丁度良い感じです。この他、骨の維持にはカルシウム、ビタミンDとKも大切です。

筋力向上は比較的短時間で効果が。骨の強化にも有効。

筋肉は日常生活で強化しやすい部位です。からだの大半はたんぱく質からできていますが、筋肉を構成しているたんぱく質は常に入れ替わっています。筋肉に負荷をかけていると筋力が増すとともに、筋量も増えます。逆に使わないでいると、余分なカロリー消費を減らすために筋肉がどんどん減っていきます。このように筋肉は新陳代謝が活発なので、衰えた筋肉でもトレーニングによって強化することは可能です。研究によると、80歳になってもトレーニングで筋力と筋量がアップすることがわかっています。また、運動は筋肉だけではなく、骨を刺激して強い骨づくりも助けているので、骨や関節の強化にもつながります。

教えてくれた先生
石橋 英明 先生
医療法人社団愛友会 
伊奈病院 整形外科部長
NPO法人 
高齢者運動器疾患研究所
代表理事
石橋 英明 先生
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