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暑い夏を乗り切るコツ!アスリートが実践する「汁物作戦×たんぱく質」のお手軽献立

暑い夏を乗り切るコツ!アスリートが実践する「汁物作戦×たんぱく質」のお手軽献立

2023/07/27

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季節を問わず、最高のパフォーマンスを発揮するために、食事もトレーニングのひとつと言われるアスリート。でも、暑さで食欲がなくなりがちな夏は、どのように乗り越えているのでしょうか?

ハードな日々を過ごしているアスリートの食事術には、きっと私たちにも取り入れられるヒントがあると考えました。

そこで、2003年からスタートした味の素社のアスリート支援活動「ビクトリープロジェクト®」のメンバーである、管理栄養士の鈴木晴香さんにお話を聞きました。「ビクトリープロジェクト®」は日本代表選手やその候補選手を対象に、食事・栄養のアドバイスや現地でのサポートなどを通じて、競技力を高めるためのコンディショニングサポート活動を担っています。

アスリートの栄養サポートを担当している鈴木さんに、食欲がなくなりがちな時期でも取り入れやすい「食事のコツ」を教わりました。

インタビューした人

研究員・管理栄養士

鈴木 晴香さん

高校時代に競泳選手として活動するなかでスポーツ栄養学を知り、自ら実践すると記録が大きく伸びたことから、管理栄養士の道を志す。大学・大学院で栄養学を修め、味の素社へ入社。「ビクトリープロジェクト®」では“献立のプロフェッショナル”として、競技担当メンバーとともに、選手の体重や体脂肪率などを収集・分析し、大会までのスケジュールや目的に合った献立を提案している。
  1. 夏は「汁物作戦」で乗り切る
  2. 時間のない朝食には手軽に食べられる、だし茶漬け!
  3. 効果的なたんぱく質の摂り方は?基本は「3食均等に」
  4. 「クノール®カップスープ」をアレンジ!低脂質カレー
  5. 栄養バランスのとれた献立で、日常生活に「勝ち飯®」を

01
夏は「汁物作戦」で乗り切る

アスリートも夏の暑さで、食欲が低下することはよくあるそう。そんな時、鈴木さんがアスリートの献立づくりやアドバイスで最も大事にしているのは「汁物」の活用です。

「食事のはじめに汁物を食べる『汁物作戦』を取り入れています。うま味が胃腸を動かしてくれるので、まず汁物で、食欲のスイッチを入れることからスタートしています」と鈴木さん。

世界大会では、アスリートが食堂に来ると、まずは「ほんだし®」や「味の素KK コンソメ」「丸鶏がらスープ™」などをお湯で溶いた「飲むおだし」を食べてから食事を始めていたといいます。

また、暑い夏は冷たい飲み物を飲む機会が増え、胃腸のはたらきが弱まりやすいので、温かい汁物を飲むこともオススメしています。

02
時間のない朝食には手軽に食べられる、だし茶漬け!

汁物作戦をおうちで実践する方法として、オススメなのが「朝のだし茶漬け」です。

「朝食で一番大事な栄養素は、糖質とたんぱく質です。糖質は脳やカラダを動かすエネルギー源になり、たんぱく質は体温を上げる役割があります。最低限の朝食しか準備できない場合は、この2つの栄養素を意識してみてください。だし茶漬けは食欲がなくてもサラッと食べやすく、私たちがサポートしているアスリートにも好評です」と鈴木さん。

だし茶漬けの作り方は、とても簡単。お茶碗1杯分のご飯の上に、サバの水煮缶や鮭フレーク、サラダチキン、焼き鳥の缶詰など、たんぱく質源となる具材をのせます。あとは、「ほんだし®」や「丸鶏がらスープ™」などで作っただしをかけるだけです。

アスリートに人気のレシピはこちら!

03
効果的なたんぱく質の摂り方は?基本は「3食均等に」

カラダづくりに欠かせない、たんぱく質。その効果的な摂り方を鈴木さんに教えていただきました。

「1回の食事で推奨されるたんぱく質の摂取量は20〜40gと言われています。たんぱく質が筋肉の材料となるのですが、実は多ければ多いほど良いというわけではないのがポイントです」

たんぱく質の効率的な摂り方は「3食で均等に摂ること」だそう。特に、朝食は心がけないと20gに満たないこともあります。ちょっと足りていないなと思ったときは、卵、納豆、ヨーグルトなどを追加してバランスを整えることが大事です。

もっと手軽にたんぱく質を追加したいときは『「クノール®」たんぱく質がしっかり摂れるスープ』がオススメ。「一食分でたんぱく質が8gも摂れるので、とても便利ですね。アスリートの『補食』としてもよく使っています」と鈴木さん。

ただ、たんぱく質を積極的に増やそうとすると、気になるのは脂質が増えやすいこと。脂質はカラダに必要な栄養素の一つである反面、胃腸に負担をかけたり、消化不良につながったりと、注意が必要でもあります。脂質を減らしつつも、たんぱく質をしっかり摂るには、どうしたらよいのでしょうか?

「脂質を抑えるためには、まず油を控えめにした調理方法を選ぶことです。揚げ物はなるべく避け、茹でたり、蒸したりしましょう。炒めものに使う調理油を少なめにするのも大切です。もう一つは、お肉の部位を選ぶこと。鶏肉であればむね肉やささみ肉にしたり、皮を剥いだりするだけでも脂質は減らせます。豚肉だとバラ肉は脂質が多いので、もも肉やロース肉に。また、肉は全体的に脂質が高い傾向にあるので、魚を積極的に献立に取り入れるのもオススメですね」

とはいえ……たまにはアツアツの揚げ物や脂がしっかりしたお肉を食べたい日もあるものです。鈴木さんは「大事なのは1食単位ではなくトータルで見ること」とアドバイス。脂質を多く摂り過ぎた日は、翌日に控えてみる。その際に「まったく食べない」という日にしてしまうのも、カラダの“省エネモード”を招いて良くないそう。

1週間ほどで、平均的にバランスをとっていけるように考えるのを基本としましょう。

04
「クノール®カップスープ」をアレンジ!低脂質カレー

鈴木さんが、実際にアスリートの声を受けて開発したレシピというのが、暑い夏にも元気をくれる低脂質カレー!

バドミントン選手の奥原希望さんへの栄養サポートから生まれた一品で、脂質が多く含まれやすいカレールーの代わりに、カレー粉と「クノール®カップスープ」を使うことで、コクやうま味を出しながら、低脂質を叶えています。

「奥原選手は海外へ遠征している期間、クッカーという小さな調理器具を使って、毎日のように鍋を作り、汁物作戦を実践していました。お鍋は、栄養バランスも良く手軽で万能メニューではあるものの、奥原選手から、『時には、気分転換になる食事もしたい』、と相談があって。そこで、試合期間中でも食べられるような、低脂質かつ、選手が好きなメニューで、テンションの上がる食事を考えたんです。「クノール®カップスープ」を活かすことで、海外遠征中でも手軽に作れるのもとても喜ばれました」

取材場所には、選手も似たようなものを使っていた、というクッカーのお鍋献立のサンプルがありました。たしかにお鍋はおいしくてバランスもとりやすいですが、こればかりでは飽きてしまうのも……わかります。

低脂質カレーは調理に制限のある海外遠征アスリート向けに作られたレシピですが、調理時間も10分程度なので、時間がないときや、1人前だけ手早く作りたいときなど、家庭でも活躍できそうな一品です。

具材をアレンジした、アレンジ編低脂質カレーはこちら

アレンジ編の低脂質カレー全メニューはこちらでご紹介

05
栄養バランスのとれた献立で、日常生活に「勝ち飯®」を

基本的な献立の考え方は、アスリートも一般生活者も「実はそれほど変わりません」と鈴木さん。

栄養バランスのとれた食事づくりのヒントは「勝ち飯®」にあります。アスリートが世界で勝つために、味の素社が提供する栄養プログラムの一つ。その実践ポイントは、「5つの輪作戦」が基本。1日に3回の食事で、主食・汁物・主菜・副菜・乳製品(+果物)を取り入れ、栄養バランスを整えます。特に夏場の食欲がないときには、「酸味を効かせてさっぱりした味付けのものや、香辛料を効かせたものを用意するのも良いですね」と鈴木さん。

夏の時期は食べやすいめん類の出番も多くなりますが、「そうめんだけだと主食だけになってしまうので、主菜(たんぱく質)や副菜(野菜)もとれるよう、冷やし中華のように具材をのせたり、おかずをつけるといいですね」

たとえば、以下のような献立が参考になります。

さらに、栄養バランスを整えるための食材選びには「まごにわやさしい」を合言葉にすると良いと言います。

「アスリートの栄養サポートでは、手軽な調味料を使って簡単に作れることもポイントになります。『時間がないから食べない』『食欲がないから食べない』ではなく、ちょっとした工夫で簡単においしく食べられることが大切です」と鈴木さん。

基本的な献立の考え方から、味の素社の商品をうまく使った「夏だからこそ」食べたいメニューまで、さまざまなことを教わることができました!

アスリートの栄養サポート情報や、「勝ち飯®」についての詳細は以下のページでご紹介しています。

AJINOMOTO×SPORTS|味の素株式会社

  • 執筆/大畑 朋子 撮影/須古 恵 編集/長谷川 賢人
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