電子レンジにおまかせで、“やわらかジューシー”な肉おかずがつくれる人気商品「スチーミー®」。
2020年に<豚チャーシュー用>を発売して以来、累計食数800万食を超え、多くの食卓に受け入れていただきました。ですがこの「スチーミー®」、鶏むね肉では、おいしく仕上げるのが難しく、これまで製品化できずにいたのです。
「家計にやさしい鶏むね肉で、なんとかおいしい「スチーミー®」を届けたい!」と研究に研究を重ね、このたび<むね肉のしっとり蒸し鶏用>が新登場!
ついに開発に成功した理由や、しっとり仕上がる秘密など、開発の裏側を聞きました。

インタビューした人
コンシューマーフーズ事業部メニュー食品グループ
早川真輝さん
「スチーミー®」<むね肉のしっとり蒸し鶏用>の開発を担当。難易度高い鶏むね肉用商品開発にのりだし、今回製品化を実現。肉料理を食べることも、つくることも好き。

インタビューした人
食品研究所コンシューマーフーズ開発センターメニュー調味料グループ
田村智子さん
「スチーミー®」<むね肉のしっとり蒸し鶏用>の研究開発を担当。ソースなどの調味液を開発するエキスパート。鶏むね肉用商品で難しいとされていた「パサつき」と「破裂」の課題を解決。肉料理が好き。食べることが大好き。
- 「鶏むね肉は無理」をくつがえし、お客さまの「食べたい」にこたえたい
- しっとり仕上がり、破裂しないための4つの工夫
- シリーズ初の味に挑戦!独自の調味料ブレンドが上品さをうむ
- ごはんづくりのモヤモヤに寄り添い、頼れる存在になりたい!
01
「鶏むね肉は無理」をくつがえし、
お客さまの「食べたい」にこたえたい
「スチーミー®」の調理はとても簡単です。ソースの入った専用パウチに材料を入れて、電子レンジで加熱する。それだけで、長時間煮込んだようなジューシーな肉おかずが完成します。
今回発売された<むね肉のしっとり蒸し鶏用>で全5種類となりましたが、鶏むね肉をメインとした商品はこれまでありませんでした。

早川さん「『鶏むね肉用もつくってほしい』と以前からお客さまからのご要望をいただいていました。でも断念した過去があるんです」
実は、鶏むね肉用の開発に取り組むのは、今回が初めてではありません。2021年に鶏もも肉でつくる<鶏チャーシュー用>を発売した後、その反響を受けて鶏むね肉用の製品化に乗り出します。
しかし、当時は鶏むね肉ならではの「電子レンジにかけると食感がパサついてしまう」「調理中に破裂してしまうことがある」といった理由で、開発を見送ったそうです。それから3年後……。
早川さん「開発のきっかけは、『もう一度チャレンジするなら、今だ』と思ったことでした。最近は高タンパク質な食材への注目や物価高による節約志向で、鶏むね肉を買う人が増えているんです。今こそもう一度立ち上がり、お客さまのお役に立てるタイミングだと、再度開発に踏み切りました」
早川さんの「やるなら、今だ」という強い決意のもと開発チームが再結成されます。
田村さん「早川さんの『お客さまの声になんとしてでも応えたい』という熱意に、開発メンバーみんなが心を動かされましたね」
02
しっとり仕上がり、破裂しないための4つの工夫
製品化に向けて、避けては通れなかった「パサつき」と「破裂」を乗り越えるための「4つの工夫」を、田村さんに教えてもらいました!

「スチーミー®」の調理は、大きく「簡単な下ごしらえ」「調味」「加熱」「仕上げ」と分かれます。
工夫1:簡単な下ごしらえは穴あけ&半分カット
下ごしらえでは大切な2つの調理工程があります。まずは「鶏むね肉の表裏にフォークで10箇所以上穴を開けること」、そして「縦長に半分に切ること」です。

田村さん「この2つの工程で、水蒸気の逃げ道をつくって、破裂を防いでいます。調味液にふれる部分が増えるので、味の染み込みもよくなるんです。そして半分に切るのは、厚さにばらつきのある鶏むね肉を均等に加熱する目的があります」

工夫2:ソースのとろみ
ソースを見てみると、とろみがあるような……?
田村さん「適度なとろみをつけることでソースが肉に付きやすくなり、表面のコーティングもできるんです。肉から流れ出てしまう水分を防ぐので、しっとりに仕上がります」

工夫3:電子レンジの調理時間とワット数
ソースが馴染んだら、電子レンジをつかって加熱します。「スチーミー®」の魅力でもある「圧力スチーム調理パウチ」の登場です!
田村さん「実は圧力を加えられるパウチは、当社だけの独自技術なんです。電子レンジにかけると肉やソースから水蒸気がでて、その圧力が肉にかかり、まるで圧力鍋で調理したようなジューシーでやわらかい仕上がりになります」

電子レンジでの加熱時間は、500wで12分、600wで11分です。
田村さん「この分数は、100回を超える徹底的な検証の末に導きだしました。機種によって加熱のクセがあるため、あらゆるメーカーの電子レンジで実験し、どの機種でもしっとりとした食感になるように配慮しています」


工夫4:鶏肉の繊維を断ち切るように薄くスライス
田村さん「繊維と平行に切ると噛んだときに固く感じ、厚く切るとパサつきを感じやすくなるんです。切り方ひとつで食感が大きく変わるので、ここも大切な工程ですね」

お皿に盛り付け、完成です!
食べてみると、適度な食感がありつつ適度にしっとり。電子レンジで調理したとは思えません!フワッと生姜とだしが香る、上品な味わいながらも、うま味を感じられて、ご飯が進みました。
03
シリーズ初の味に挑戦!独自の調味料ブレンドが上品さをうむ
<むね肉のしっとり蒸し鶏用>は「スチーミー®」では初めての塩ベースの味付け。これまでの醤油ベースから変えた理由を「上品で落ち着いた味作りを目指したかったから」と早川さんは言います。

早川さん「年代層を広く、大人だけの食卓でも楽しめる商品を、と考えたときに浮かんだのが、和風だしを使った塩ベースの味付けだったんです。
これまで『スチーミー®』は『時短調理』ができるアイテムとして販売してきましたが、お客さまには『ほったらかし調理』で“つくらない時間を増やしたい”という気持ちがあることに気づきました。このニーズは子育て中のご家庭だけでなく、お子さんの手が離れたご夫婦など、大人の食卓にも共通していたんです。
そこで、大人の方にもご満足いただける落ち着いた味わいを作れたらと思い、アプローチを変えて、和風だしの深みをいかした味に挑戦してみることにしました」

田村さん「上品な味わいをつくるために軸としたのは、こんぶエキス・かつおエキス・グチエキスの3つの調味料。どれも長年の研究で培った当社独自のものです。こんぶエキスとかつおエキスで、だしの豊かなうま味を生み出し、高級かまぼこでも使われる白身魚のグチからつくるグチエキスで、品があり奥行きのある味わいに仕立てました」
発売前の調査で試食いただいた方々からは、「上品なだしが効いている。こんな簡単なのに丁寧につくったような味」「夫婦だけの食事に重宝する」「さっぱりとしているので飽きずに最後まで食べられる」と好評価をいただいたそうです。
04
ごはんづくりのモヤモヤに寄り添い、頼れる存在になりたい!
「難しい」と一度は諦めざるを得なかったものを、見事かたちにした開発チームの底力を感じた今回のインタビュー。取材中、印象的だったのは「お客さま」という言葉が何度も出てきたことです。それは「生活者のみなさんの頼れる存在になりたい」という想いの表れでした。
早川さん「お客さまのお話を聞くと、品数は多く、手作り感も大切にしたいけれど楽もしたい。でも冷凍食品やできあいのお惣菜ばかり食卓に並べることにはちょっと罪悪感がある……という方が多かったんです。
仕事や地域活動、趣味活動など、みなさん日々忙しくされているなかで、すべてを手作りするのはやっぱり難しい。そんなときに、一からつくる手間はないけれどおいしいものが食べたいという方に『スチーミー®』を使っていただけたらと思っています。食事づくりに対して『ちゃんと作らなきゃ』『面倒だな』と負担を感じている方々の力になれる存在でありたいですね」

電子レンジで簡単に肉料理が作れる「スチーミー®」を、手間抜きの頼れる相棒として、みなさんの食卓でもぜひ試してみませんか。<むね肉のしっとり蒸し鶏用>のご感想も、ぜひ記事下のコメント欄でお聞かせください!