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<開発秘話>担当者に聞く「ほんだし」50年の軌跡

<開発秘話>担当者に聞く「ほんだし®︎」50年の軌跡

2020/11/18

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日本を代表する和風だしの素として親しんでいただいている「ほんだし®︎」。実は今年、発売から50年をむかえます。そして、本日11月18日がお誕生日(発売日)なのです!

おかげさまで半世紀ものあいだ、ずっと日本の食卓と一緒に歩み続けてきましたが、あまりに存在が当たり前すぎて、よく知らないまま使っているという方も多いのでは?

そこで「AJINOMOTO PARK」編集部が、社内きっての「ほんだし®︎」通として知られる3人にインタビューを実施!製品誕生の背景やこだわり、おすすめの簡単レシピなど、「ほんだし®︎」にまつわるさまざまなお話を伺ってきました。

インタビューした人

「ほんだし®︎」製造課長

井戸田 陽一さん

キャリアの半分において「ほんだし®︎」製造に関わる。今年50歳をむかえ、「ほんだし®︎」とは同級生という縁の深さ。父親も妻も味の素社OB・OGという「味の素社一家」の出。好きなみそ汁の具材は、なんでも。

インタビューした人

「ほんだし®︎」開発マーケッター

村瀬 健哉さん

入社以来、かつお調味料の開発経験を長く積む。かつおの奥深い魅力を現場の達人たちから教えてもらい、「かつおに関しては右に出るものがいない」かと思いきや、社内にはまだまだ上には上がいるとのこと。好きなみそ汁の具材は、あおさ、なめこ。

インタビューした人

「ほんだし®︎」販売マーケッター

尾﨑 惇人さん

フィリピン駐在時には、「ほんだし®︎」入りのみそ汁が恋しくてたまらなかったというほど「ほんだし®︎」をこよなく愛する。「ほんだし®︎」で作ったみそ汁を飲むと安心し、ほっこり温かい気持ちに。好きなみそ汁の具材は、玉ねぎ、なめこ。

  1. 高度経済成長期に産声をあげた「ほんだし®︎」
  2. 50年間、まったく変わらないのは原材料へのこだわりと熱い思い
  3. 時代とともに刷新されるパッケージは、進化し続ける「ほんだし®︎」の象徴
  4. 「ほんだし®︎」をもっともよく知る3人が教えるおすすめの使い方

01
高度経済成長期に産声をあげた「ほんだし®︎」

—— 「ほんだし®︎」50周年だそうですね。たいへんなロングセラーです!

村瀬さん:そうですね。「ほんだし®︎」が生まれた1970年は、高度経済成長期の真っ只中。女性の社会進出がはじまり、いまでいう時短料理が注目を集めはじめた時代です。

「ほんだし®︎」を使うと、それまで時間も手間もかかっていた、だしをとる作業が手軽になり、しかも「おいしい」と評判になり、広く知られるようになりました。

尾﨑さん:ある調査によると「ほんだし®︎」の知名度は98%。国内の年間消費量はピーク時で2万トンと、ちょっとピンとこないかもしれませんが、みそ汁1杯あたりの使用料として換算するとおよそ200億杯になる計算です!

02
50年間、まったく変わらないのは原材料へのこだわりと熱い思い

—— この50年のあいだ、変わらず守り続けられていることはありますか?

井戸田さん:「ほんだし®︎」の基本的な製法は変わっていません。守り続けられたポイントは、かつお節への徹底したこだわりと、造粒製品であること、大きくいってこの2つだと思っています。

おいしさを追求してさらなる高みを目指す…。常にこの志があってこそ、いまがあるのだと思います。

村瀬さん:実は、「ほんだし®︎」の製造は、かつお節を作るところからはじまっているんです。たとえば、かつお節にするかつおを厳選するのはもちろんですが、かつお節を燻すときの薪のブレンドや燻し方などにも独自の手法があって、それぞれの工程で、“達人”と呼ばれるような人たちが目を光らせています。

—— てっきり、製造工程が効率化されているものとばかり思っていました…。

村瀬さん:かつおは釣った場所や時期、海水の温度によって味が大きく変わるため、安定した品質を維持するためには熟練した職人技が欠かせません。「ほんだし®︎」が50年ものあいだ愛され続けたのは、「最高においしいものを届けたい」という熱い思いが受け継がれてきたからこそだといえます。

井戸田さん:そうですね。時代が変わっても、「ほんだし®︎」はこれまでずっと食卓に寄り添ってきました。家族が笑顔になったり、「今日も頑張ろう」と思えるきっかけになったり…。そうしたお役立ちを価値として、安定した品質をお届けすることが私たちの使命だと考えています。

03
時代とともに刷新されるパッケージは、進化し続ける「ほんだし®︎」の象徴

—— 逆に、50年で変わったことというと?

尾﨑さん:「ほんだし®︎」といえば、大きな赤丸とかつおのモチーフと商品名の短冊をあしらったデザイン。基本のブランドサインは変わりませんが、「ほんだし®︎」のパッケージは実は50年で十数回も変更されています。約3~4年に1度ぐらいのペースですね。

パッケージはお客さまに情報を伝達する重要な手段の1つでもありますから、時代に合わせてアップデートしてきました。2007年のリニューアルでは、「右肩上がりになりますように…!」との願いもこめて、かつおの向きを左向きから右向きに変更しました。

過去のパッケージから一部を抜粋してご紹介!記憶に残っているパッケージはありますか?

—— 味についてはどうですか?

尾﨑さん:パッケージと同じことがいえます。1990年代半ばごろから、朝食よりも夕食にみそ汁が食べられるようになってきたというデータがあります。最近ではみそ汁に使用される野菜も多くなり、肉や卵も使われるようになるなど、具だくさんみそ汁としておかずに近い位置づけになってきています。

野菜を多く入れると、野菜から出る水分でみそ汁の味が薄くなってしまいがちです。具だくさんのみそ汁でもおいしく召し上がっていただけるように、最近「ほんだし®︎」をリニューアルしました。そうやってライフスタイルやトレンド、お客さまのニーズに合わせて味の改良を重ねることも、誕生以来ずっと続いていることです。

村瀬さん:時代とともに、訴求するポイントも変わってきています。たとえばここ数年では、みそ汁や煮ものに限らず、おにぎりなどこれまであまり使われなかった料理にも「ほんだし®︎」が活用されるようになってきました。

手軽でおいしいだけでなく、「幅広く使える便利な調味料」と考えられているように感じます。公式サイトでも、活用術を積極的にシェアしているところです。

04
「ほんだし®︎」をもっともよく知る3人が教えるおすすめの使い方

—— それでは最後に、お三方がこれ!とおすすめする「ほんだし®︎」の使い方を教えてください。

村瀬さん:鍋のときなど、自家製のだしでうまく味が決まらないときに「ほんだし®︎」を加えたり、逆に「ほんだし®︎」にだしを足したり…。微妙な味の調整やブレンド使いにも「ほんだし®︎」はおすすめです。

尾﨑さん:ご飯に鮭フレークを適量のせたうえに「ほんだし®︎」をパラパラとかけ、お湯を注ぐ「だし茶漬け」ですね。お酒を飲んで帰りが遅くなったけど、「もう少しなにか食べたいな…」というときの定番メニューになっています(笑)。

井戸田さん:冷蔵庫にあるものを適当に寄せ集めて油で炒め、「ほんだし®︎」だけでさっと仕上げるのがおすすめです。野菜炒めにもいいですよ!

今回お話を伺った3人の言葉の端々からは、三者三様の「ほんだし®︎」愛がひしひしと感じられました。普段なんとなく使っている「ほんだし®︎」ですが、知れば知るほど愛着がわいて、楽しみ方の幅が広がりそうです!

味の素グループうま味体験館で「ほんだし」発売50周年記念イベントを実施しています。最新の情報など、詳しくはHPでご覧ください。(20年11月18日時点)
味の素KKの工場見学にようこそ!

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