食材に下味をつけて冷凍するだけで、簡単に調理できる「下味冷凍」。皆さんは、活用したことありますか?
忙しい平日に「下味冷凍」のレパートリーが加わるだけで、いつもの調理がぐっとラクに!
今回は『食材ぜーんぶ残さず使い切り! 感動のてぬき冷凍レシピ』の著者である冷凍子ママさんに、下味冷凍のワザや、それを生かした「北京ダック風照り焼きチキン&水餃子スープ」の作り方を教わりました。
インタビューした人
冷凍子ママさん
- 未来の自分をラクにする「下味冷凍」
- やってみよう!下味冷凍の手順とポイント
- 野菜もしっかり!煮るだけ、焼くだけで、2品できあがり
01
未来の自分をラクにする「下味冷凍」
──「下味冷凍」とは、どのようなものでしょうか?
冷凍子ママさん:食材に調味料などで下味をつけてから冷凍することです。冷凍焼けや乾燥を防げるだけでなく、味がしっかりと染み込むのもいいところ。週末や時間がある時に仕込んでおけば使いたい時に使えるので、未来の自分をラクさせることができるんです。
──良いことづくめですね!
冷凍子ママさん:作り置きだと、日が経つと味が落ちてしまうこともありますよね。「今日もこれか……」と食べ飽きてしまうことも。下味冷凍は、忙しい毎日でも新たにおかずを作りたい時に役立ちます。
02
やってみよう!下味冷凍の手順とポイント
──下味冷凍を仕込む~調理の流れまでを、ぜひ教えてください!
冷凍子ママさん:今日は「北京ダック風照り焼きチキン」と「水餃子スープ」を作りますね!
材料
北京ダック風照り焼きチキン材料(4人分)
- 鶏むね肉
- 2枚
- 「Cook Do®」 甜麺醤
- 大さじ2
- みりん、しょうゆ、はちみつ
- 各大さじ1
- 長ねぎ
- 1/2本
- ししとう
- お好みの量
水餃子スープ(4人分)
- 玉ねぎ
- 1/2個
- 白菜の芯
- 1/4玉分
- にんじん
- 1/2本
- 「Cook Do® 香味ペースト®」
- 24センチ(17g)
- もちもち耳たぶ食感「水餃子」
- 12個
- 卵
- 1個
- 水
- 600cc
まずは「北京ダック風照り焼きチキン」の下ごしらえから。鶏むね肉2枚は、中央に切れ目を入れて左右に開く「観音開き」にして、厚みを均一にします。
冷凍子ママさん:保存袋に「Cook Do®」 甜麺醤を大さじ2、みりん・しょうゆ・はちみつを大さじ1ずつ加え、先ほどの鶏むね肉に揉み込みます。袋の口を閉じたら、冷凍しておきましょう。
冷凍子ママさん:保存袋はジッパー付きビニールバッグなどでも構いませんが、「耐熱・耐凍」のものを選んでください。スーパーでもらえるような薄手のビニール袋は、耐熱・耐凍ではないので下味冷凍には不向きです。私は、使いやすさとお手頃さから「アイラップ」を愛用しています!凍ったら、冷凍用保存袋にいれて冷凍保存をしてください。
次に「水餃子スープ」に使う野菜を冷凍します。今回は野菜には下味をつけず、カットして袋にまとめていきます。
玉ねぎ1/2個は薄切りにしますが、水を張ったボウルに玉ねぎをくぐらせると、皮が剥きやすくなりますよ。
冷凍子ママさん:にんじん1/2本は千切りにします。スライサーを使っても良いですね。冷凍子ママさん:白菜は、今回は芯の部分を使います。こちらも千切りにします。
──白菜も冷凍できるんですね!
冷凍子ママさん:そうなんです。冷凍することで、野菜の繊維が壊れて柔らかくなります。白菜の芯は固めの食感で苦手という方でも、より食べやすくなりますよ。
野菜をカットし終えたら、すべて保存袋に入れて平らにし、空気を抜いて縛ります。この時、引っ張るだけで袋が開く「引き解け結び」にしておくと、使う時にスピーディーでオススメです。
──野菜の冷凍で、気をつけるべき点はあるのでしょうか?
冷凍子ママさん:根菜類は太めにカットしたり、角切りにしたりすると、冷凍した時に中がスカスカになってしまうことがあります。気になる方は、細切りやみじん切りにすると若干感じにくくなりますね。
ただ、「レシピに書いてあるから、こうしなきゃ」とこだわってしまうと、日々の料理がつらくなってしまうので、薄くなっていればお好きな切り方で大丈夫です。
下味冷凍は、週末などスーパーで買い物をし終えた後、食材を冷蔵庫に入れるついでに下味をつけて冷凍しておくといいと思います。凍った後は、1か月以内に調理したいタイミングで使ってくださいね。
03
野菜もしっかり!煮るだけ、焼くだけで、2品できあがり
──それでは冷凍した食材で、調理をお願いします!
冷凍子ママさん:まずは、下味冷凍していた鶏むね肉を半解凍します。ボウルに40度くらいのお湯を張り、10分ほど「入浴」させてあげましょう(笑)。ドリップをなるべく抑えつつも調理が進められます。
下味冷凍の解凍は「冷蔵庫に移し、6時間以上かけてゆっくり解凍する」方法もありますが、今晩の料理にと思っても、解凍を忘れてしまったり、調理するタイミングでまだ凍っていたりと、使いたい時に使えないことがあります。せっかく仕込んだのに解凍がめんどうで使わなくなってしまったらもったいないですよね。
今回は、下味冷凍を使いたいときにすぐ使える、という便利さを優先して、多少のドリップは許して「入浴」させるのを選びました。
冷凍子ママさん:鶏肉を「入浴」させている間に、水餃子スープを作りましょう。
鍋に水600ccを入れ、火にかけます。「Cook Do® 香味ペースト®」を24センチ分(17g)入れて、溶かします。卵1個を溶いておきます。
冷凍子ママさん:沸騰したら、カットして冷凍した野菜を入れます。お湯の温度が低いところから煮てしまうと野菜の水分が抜けてしまうんです。シャキシャキ感を残すためにも、沸騰してから入れていきます。
そのまま再沸騰するまで火を入れたら、最後に味の素冷凍食品社の「水餃子」を12個入れて、4分ほど加熱してから、溶き卵を加えてほどよく固まったら完成です!
冷凍子ママさん:さてスープが完成したので、北京ダック風照り焼きチキンを作りに戻ります。今日は付け合わせとして長ねぎとししとうを使います。長ねぎ1/2本は3cm幅にカットし、ししとうはへたの部分を落としておきます。
フライパンに油を引いて温め、半解凍した鶏むね肉を、皮目を下にして蓋をして中火で焼いていきます。
冷凍子ママさん:皮に焦げ目がついたら返し、長ねぎ、ししとうを入れてふたをします。弱火で10分くらい、じっくり焼きましょう。
冷凍子ママさん:10分ほど経ったら、フライ返しなどで鶏むね肉を触って、弾力が感じられれば中まで火が通った目安です。
鶏むね肉をまな板に取り出し、一番厚い部分を切って火の通りを確かめてから、食べやすい大きさにカットします。まだ中心部が赤かったり、血がにじんだりすれば、加熱不足なので火入れを続けてください。
冷凍子ママさん:お好みで、市販の春巻きの皮(1/4に切ったもの)と、きゅうりや長ねぎの千切りを添えてください。市販の春巻きの皮は、パッケージに「加熱済みでそのまま食べられる」といった表記があるものを選んでくださいね。「Cook Do®」甜麺醤を塗って、くるんで食べるとおいしいですよ。
──それでは、いただきます!まずは、スープから。玉ねぎの良い甘さが出ていて、やさしい味わいです。
冷凍子ママさん:玉ねぎは冷凍すると甘みが出やすくなるんです。このスープは、少し多めに作っておいて、水溶き片栗粉でとろみをつければ「あんかけご飯」としてもおいしくいただけますよ!お好みで小松菜やねぎなどを足してもいいですね。
──北京ダック風照り焼きチキンは、ジューシーで味がしっかり入っていて、ごはんにぴったり!びっくりしたのは、「Cook Do® 」甜麺醤が、まさに「北京ダックを食べるときに塗るタレ」でおどろきです。ごはんにもお酒にも合いそうで、一品で家族みんなのごはんを叶えてくれますね。
冷凍子ママさん:今日紹介した2品は、買ってきた食材に下味を付けたり、野菜を刻んだりしてから冷凍することで、いざ作りたいときは時間をかけずに調理できるのもポイントです。
やる気が出ない時や忙しい時は、お肉に焼肉のタレを揉み込んでから冷凍するなど、市販の調味料を活用してみてください。下味冷凍ワザを積極的に試して、未来の自分にラクをさせてあげましょう。
(次回は、おいしく冷凍するための基本テクニックや、冷凍保存を習慣化するコツについて教えてもらいます!お楽しみに。)