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「レシピのない料理教室」を体験!自分好みのおいしい料理を作るには?

「レシピのない料理教室」を体験!自分好みのおいしい料理を作るには?

2023/09/28

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「AJINOMOTO PARK」公式ファンコミュニティ「味のもト~ク」では、“食”から毎日をもっと楽しく!をモットーに、様々なイベントを開催しています。

2023年8月29日には『料理でウェルビーイング!レシピのない料理教室』という参加型のオンラインイベントを開催!

講師は自炊料理家の山口祐加さん(以下、山口さん)。食材の特徴や料理の考え方を学びながら、参加者のみなさんと一緒に楽しく調理をしました。

山口さんによれば、料理の基本となる「方程式」に当てはめれば、レシピがなくても、気軽においしい料理は作れるとのこと。参加者のみなさんからは「レシピがなくてもおいしい料理が作れるんだ!」という嬉しい声もありました♪

この記事ではイベントで教わったこと、実際に作った「夏野菜のソテー」と「チキンステーキ」の手順をまとめました。

インタビューした人

自炊料理家

山口 祐加さん

自炊する人を増やすための「自炊料理家®️」として活動中。共働きで多忙な母に代わって、7歳の頃から料理に親しむ。出版社、食のPR会社を経てフリーランスに。料理初心者に向けた対面レッスン「自炊レッスン」や、セミナー、出張社食、執筆業、動画配信などを通し、自炊する人を増やすために幅広く活躍中。著書に『ちょっとのコツでけっこう幸せになる自炊生活』『週3レシピ 家ごはんはこれくらいがちょうどいい。』など。好物はみそ汁。
  1. みんなの料理の「肩こり」をほぐしたい
  2. 今日のテーマは「肉と野菜を焼いてみる」
  3. 「夏野菜のソテー」と「チキンステーキ」を作ってみよう
  4. いつもみんなは、料理をしすぎている?

01
みんなの料理の「肩こり」をほぐしたい

調理を始める前に、「今日はみんなの料理の“肩こり”をほぐしたい」と想いを伝えてくれた山口さん。「今日は初めて料理をするような新鮮な気持ちで」、「人と比べずに、自分にとってのおいしさを感じましょう」と呼びかけました。

まずは、レシピに縛られない料理への向き合い方で山口さんが提唱している「料理の方程式」からレクチャーが始まります。

その方程式とは、料理は「食材×調理法×味付け」の掛け算であること。

たとえば、食材に「豚バラ・玉ねぎ・生姜」を用意した場合、「炒める」という調理法で、「みりんと醤油」という味付けにすると「生姜焼き」ができあがります。同じ食材で、調理法を「煮る」に変えれば、「豚丼」になります。

02
今日のテーマは「肉と野菜を焼いてみる」

今回は、食材の特徴や料理の考え方を学びながら「チキンステーキ」と「夏野菜のソテー」を作っていきます。

参加者のみなさんには、事前に以下の材料を準備していくようアナウンス。

【材料】
なす or トマト or ズッキーニ
(それぞれ品種は問わず、3つの野菜ののうち1種類)
鶏もも肉(300g前後)
1枚
【調味料】
塩、醤油
【調理器具】
まな板、包丁、フライパン
【その他】
落し蓋(もしくはアルミホイルかボウル)、キッチンペーパー

用意した食材たちを、先ほどの「料理の方程式」に当てはめると……

こんなにシンプル。いったい、どんな料理になるのでしょうか?

夏野菜はトマト、なす、ズッキーニ全て用意している方もいらっしゃいました!野菜を手にしてみんなで記念撮影をしてから、実演開始です♪

03
「夏野菜のソテー」と「チキンステーキ」を作ってみよう

早速、食材の「観察」からスタートです。野菜や肉の部位の特徴を知ることが、その後の下ごしらえをスムーズにしてくれます。

なすのヘタは、鉛筆削りのように削ぎ落とすと、フードロスが少なくおいしく食べられるそう。ヘタをとったら縦半分に切ってから四等分に。皮目には亀の甲羅のように2方向から切り込みを入れると、見栄えもよくなります。切り込みは細かくてもざっくりでも、お好みでOK。また、切り方は四等分ではなく、輪切りでも構いません。

ズッキーニは、実の下部にある花付きの部分は硬いので切り落とします。ヘタは食べられるので残しておきましょう。こちらもなすと同じく、縦半分に切って四等分すると、焼き目があちこちにつくので香ばしく仕上がるそう。こちらも切り方は、なすと同じく輪切りなどお好みの形でも大丈夫です。

トマトは、横に切ると水分が出やすく、焼くとトロトロした食感に。トマトソースのようになります。

縦に切るとこのようなかたちに♪

続いて、鶏肉の下ごしらえ。鶏肉は厚みによって火の通り加減が変わってしまうので、3つのポイントを押さえます。

3つのポイント

  1. 盛り上がっている部分には軽く1cmほど切れ目を入れ、お肉の面を平らにする
  2. 筋が入っている部分は、1cm間隔で浅い切り目を入れておく
  3. 焼き上がりがきれいに見えるように余分な白い脂肪や皮をとっておく

そして、お肉の塩加減もおいしさに関わる大事なポイント!

「人がおいしいと感じる塩分は、食材のグラムに対して1%と言われています。300gのお肉ならば3gですね。よくレシピに出てくる『塩をひとつまみ』とは、親指と人差し指と中指でしっかりとつかむことを意味しますが、こうしてつまんだ塩は約1gです。つまり、300gのお肉だったら、塩を3回つまんで振ると、味が決まるんです」

塩を振ったら10分ほど置いて、鶏もも肉に塩を馴染ませます。鶏肉の表面に水分が滲んできますから、キッチンペーパーで拭きとりましょう。

いざ!鶏肉を焼いていきます。

冷たいままのフライパンに、鶏肉の皮目を下にして置き、中火にかけます。鶏肉の皮から脂が出てくるので、油は入れなくて大丈夫です。ただし、フライパンがアルミニウム製の場合は、鶏肉がくっつく原因となるので、予熱しておいたほうが良いそうです。

焼くときは、重しを乗せるようにします。そうすると皮目がフライパンに密着して、しっかりと火が通り、パリパリとした食感に出来上がるのだそう!重しは何でも大丈夫ですが、この日は鶏肉の上にアルミホイルをのせ、その上に水を入れたボウルをのせました。

7分ほど経つと皮が焼けてくるので焼き目を確認します。「パリパリ感」が出てきたら、重しをはずし、肉をひっくり返して裏面を焼きます。このとき、フタや重しは不要です。

人によってフライパンの種類や焼き目の好みが違うので、焼き時間は多少違っても問題ありません。

裏面を焼くとき、鶏肉から出てきた脂で野菜も焼くので、フライパンの空いたスペースに野菜を並べます。

しっかりと鶏肉に火が通ったらフライパンから取り出します。野菜は、好みの焼き加減になるまで火にかけます。

最後に、鶏肉を切るときの重要なポイントは「焼きたてを切らない」ことです。焼きたての鶏肉は、肉の中で肉汁が対流しているので、切ってしまうとおいしい肉汁も出てきてしまうんだとか。少し時間をおいてから切りましょう。

切る道具は、キッチンバサミでも包丁でもOK。キッチンバサミの場合は、鶏肉が熱いのでトングで掴みながら切ると安心です。包丁の場合は、皮目を下にして切ることで、皮が崩れずきれいに仕上がります。

お皿にお肉をのせ、野菜を盛りつけたら、できあがりです!

04
いつもみんなは、料理をしすぎている?

ここからは、お待ちかねの実食タイムです♪

参加者のみなさんのリアクションを見て、「塩だけでこんなにおいしいんですよね」と、うれしそうに話す山口さん。いつも自分の料理教室に参加してくださる方々にも、「料理しすぎです」と話すそうです。手間をかけなくても、大人から子どもまで楽しめる料理は作れるからです。

ちなみにこの日は、鶏肉の塩のつけ方でも味が変わってくることの実験もしました。

今回は焼く前に塩をふる「先塩」と、調理の後からつける「後塩」で、どちらがおいしいのかを食べ比べてみたのです。「先塩の鶏肉は肉の味がしっかり感じられる」「後塩は食感がふっくらしている」など、さまざまな感想が寄せられました。

「塩のかけ方によっても味も仕上がりも変わるので、それが料理の面白いところ」と、体験してみることの良さを話す山口さん。

イベントの後で、参加者の方からはこんな感想が寄せられていました。

今回は駆け足でオンラインイベントの様子を振り返ってみました。料理の方程式に、シンプルなソテーのレッスンまで、山口さんに教えていただいたことで、少しでも自炊のハードルが下がればうれしいです♪

また、この日のイベントは、テーマに「料理でウェルビーイング」を掲げていました。ウェルビーイングとは「心身ともに満たされた状態を表す概念」を指します。味の素社は「Eat Well, Live Well」をスローガンに、よりよく食べて、よりよく生きる社会への貢献を目指して、「食・料理」と「ウェルビーイング」の関係に以前から注目しています。

2022年秋〜今年春にかけては、慶應義塾大学と「料理とウェルビーイングについての共同研究」を実施。全8回のワークショップを振り返った記事はこちらから。

食材と対話しながら自分の好みに合った料理をすることも、味の素社はウェルビーイングにつながることの一つだと考えています。レシピに忠実になりすぎず、自分だけの「おいしい」という感覚を大事にすることもまた、ウェルビーイングにつながるのではないでしょうか。

ぜひみなさんも、「野菜のソテー」と「チキンステーキ」を作ってみて、自分だけの「おいしい」を体験してみてくださいね。

山口さんの料理の考え方をもっと知りたい方は、星野概念さんとの共著『自分のために料理を作る 自炊からはじまる「ケア」の話』もぜひチェックしてみてください!

  • 執筆/甲斐田 礼華 撮影/加藤 甫 編集/長谷川 賢人
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