「野菜をもっととろうよ!」をスローガンに、おいしいレシピや調理の工夫を通じて、たくさんの野菜を摂取できることを目指すプロジェクト「ラブベジ®」。
野菜を生で食べたり、炒めたりするだけでは、なかなかたくさんの量を食べるのは難しいですよね。そこで「AJINOMOTO PARK」編集部は、炊飯器でごはんと野菜を一緒に炊くレシピに着目!
『炊き込みベジごはん』の著者である市瀬悦子さんに、旬の野菜を使った新感覚の炊き込みごはんを教わりました。
インタビューした人
市瀬悦子さん
- 野菜のうま味たっぷり!シンプルだけど味わい深い炊き込みベジごはん
- 白菜も合う⁉おいしく作るためのコツ
- かさを減らして、野菜をたくさん食べよう!
01
野菜のうま味たっぷり!シンプルだけど味わい深い炊き込みベジごはん
──まずは「炊き込みベジごはん」について教えてください!
野菜を主役にした炊き込みご飯です。炊飯器で一緒に炊くことで野菜がしんなりし、ごはんとよくなじみます。それぞれのうま味が合わさって、お子さんから大人まで、たっぷりの野菜を無理なくおいしく食べられるんです。
調理は炊飯器にお任せなので、失敗しにくいのもポイント。ごはんを炊いている間にもう1品作ったり、ほかの家事をしたりすることもできます。料理初心者や野菜不足の方、仕事や育児などで忙しい方にも、ぜひ試していただきたいですね。
──今回は、どんな炊き込みベジごはんを作りますか?
「トマトとハムの中華炊き込みごはん」を作りましょう。トマトは、なすやピーマンに変えてもおいしいですよ。
材料&調理手順
材料(4人分)
- 米
- 2合
- トマト
- 2個(300g)
- ロースハム
- 4枚(60g)
- 水
- 適量
- A.酒
- 大さじ2
- A.「丸鶏がらスープ™」
- 大さじ1/2
- A.塩
- 小さじ2/3
- ごま油
- 大さじ1
- 小ねぎ(小口切り)
- 適量
まずはお米を、炊く30分前に洗ってざるに上げておきましょう。ポイントは、写真のように中心をくぼませること。お米が水分を吸収することで、その後に加える調味料が染み込みやすくなります。
トマトはヘタを除いて、おしり部分に十字の切り込みを入れます。こうすると、炊きあがってごはんを混ぜる時に、トマトを崩しやすくなるんです。ハムは半分にしてから、縦5mm幅に切りましょう。これで下準備は完了です。
炊飯器の内釜に、先ほどのお米と調味料(A)を入れ、トマトをのせた後、2合の目盛りまで水を注いでください。
──水を入れる前に、トマトをのせるのはなぜですか?
トマトそのものに水分が多く含まれているからです。トマトを先に置いてから水を注ぐことで、水分量が安定します。
軽く混ぜたら、トマトの周りにハムを散らします。あとは「通常炊飯」モードで炊くだけ!「炊き込みご飯」モードがあれば、そちらを使うとよりよいですね。「早炊き」モードは具材に火が入りきらないことがあるので避けてください。
──おいしそうなにおいがしてきました。もうすぐ炊けますね!
炊き上がったらごま油を回し入れ、トマトを崩しながらざっくりと混ぜましょう。混ぜ合わせたら、フタをして10分ほど蒸らし、トマトの水分をなじませます。
器に盛って、小ねぎを散らしたら完成です!
──いただきます!トマトとハムのうま味が引き出され、ほどよくごはんになじんでいます。ごま油が食欲をそそりますね。副菜やスープは、なにがオススメですか?
今回の炊き込みベジごはんであれば、「丸鶏がらスープ™」で味付けした具だくさんの中華風スープや、浅漬けなどが合いますね。
中華風の炊き込みベジごはんであれば副菜やスープも中華風に、洋風の炊き込みベジごはんであれば洋風に、と料理のジャンルを揃えると献立が考えやすくなると思います。
02
白菜も合う⁉おいしく作るためのコツ
──自分で「炊き込みベジごはん」を作る時は、野菜の組み合わせや味つけはどのように考えたらよいのでしょうか?
いきなり「炊き込みベジごはんを作ろう!」とは気負わずに、まずは「白いごはんと相性のよいおかず」を想像してみてください。
例えば、ピーマンの肉味噌炒めや、ピーマンと牛肉のオイスターソース炒めなどが思い浮かんだら、同じ具材を使って味噌味やオイスターソース風味の炊き込みごはんができないか、と考えてみるんです。『炊き込みベジごはん』にも、たくさんレシピを掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
──ご著書『炊き込みベジごはん』では、同じ野菜でも切り方に違いがあります。どのように切り分けているのでしょうか?
ごはんになじませて食べたいか、野菜そのものの食感を感じたいかで、切る時の大きさを変えています。
にんじんであれば、大胆に大きくカットしたり、スライサーで細くスライスしてたっぷり使ったり。なすは、丸ごと炊いてしまうと皮が固くて混ぜる時が大変なので、斜め切りや一口大にカットするようにしています。さつまいもは、縦半分に切って丸ごと炊いてもおいしいですよ。
──レシピによって野菜を一緒に炊き込むのではなく、あとから加えて混ぜるものもありますよね。
食感をクタッとさせたほうがよい野菜はごはんと一緒に炊き、そうでないものはあとから加えるようにしています。 なすと油揚げとみょうがを使った炊き込みごはんを作るのであれば、先になすと油揚げをごはんと一緒に炊いたあとで、みょうがを加えます。そうすると、みょうがの香りとシャキシャキ感が活きてきますよ。
材料&調理手順
材料(4人分)
- 米
- 2合
- なす
- 3本(240g)
- みょうが
- 3個
- 油揚げ
- 1枚
- A.酒
- 大さじ2
- A.みりん
- 大さじ2
- A.しょうゆ
- 大さじ2
- A.塩
- 小さじ1/2
- 米は炊く30分前に洗ってざるに上げておく。なすはヘタを切り落とし、縦半分に切って1cm幅の斜め切りにする。みょうがは縦半分に切って薄切りにする。油揚げはペーパータオルにはさんでおさえて油抜きし、横半分に切って、縦に細切りにする。
- 炊飯器の内釜に米、Aを入れ、2合の目盛りまで水(分量外)を入れて混ぜる。なす、油揚げの順に重ね広げて、炊飯する。
- 炊きあがったらみょうがを加え、ざっくりと混ぜる。
──炊き込みベジごはんに向かない野菜もあるのでしょうか?
基本的には、ないですね。意外かもしれませんが、白菜も炊き込みベジごはんに合うんです。豚ひき肉を加え、ポン酢しょうゆで味付けして炊くと食欲をそそります。ひき肉はツナにしてもおいしいですよ。
──余った炊き込みベジごはんは冷凍もできますか?
はい。たけのこやじゃがいもなど冷凍に向かない野菜は食べきったほうがよいですが、それ以外は問題ありません。ラップに包んで冷凍すれば、2〜3週間はもちますよ!
03
かさを減らして、野菜をたくさん食べよう!
──市瀬さんが野菜をたっぷり摂るために、普段から意識していることはありますか?
調理でかさを減らすことですね。小松菜やキャベツなどの和え物を作るのであれば、しんなりするまでゆでる。サラダでたくさん野菜を食べたい時は、コールスローがオススメです。私は、お肉も大好きなんです。だからこそ、体の調子を整えるために、野菜はしっかり食べるようにしています。
──野菜を無理して摂ろうと思わなくても、ゆでたり、炊いたりとちょっとした工夫でたくさん食べられるようになりますね!
そうですね。特に、「炊き込みベジごはん」は懐が深く、どんな野菜でも受け止めてくれます。炊き込みごはんといえば、たくさんの具材を少しずつ揃えるイメージがあると思いますが、シンプルな野菜だけでもおいしく作れるんです。冷蔵庫にある余った野菜を使うなど、気軽に取り入れていただけたら嬉しいです!