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メタボ

日本人の約3割が該当するといわれているメタボ。太った人だけが対象に思われがちですが、痩せていても内臓脂肪の多い人、少しずつ増えている人、その要素から高血糖、脂質異常、高血圧が心配な人も増えています。早いうちからメタボ対策を始めましょう。
【基本編】 知っておきたいメタボ

メタボとは

メタボ(メタボリックシンドローム)とは、内臓脂肪(消化管を固定する膜などにつく体脂肪)が溜まる内臓脂肪型肥満で、さらに中性脂肪やHDLコレステロール値(善玉コレステロール)、血圧、血糖値が2つ以上基準値を超えた状態です。

メタボを放置すると動脈の内腔が狭くなって動脈硬化の危険度が上がります。動脈硬化は日本人の死因のトップ3に入る心臓病や脳卒中のリスクを高めます。特に脳卒中は寝たきりになる原因の第1位で全体の約37%を占めているので、メタボ予防は非常に重要です。

メタボとは

体重より体型に注目。お腹が出たら要注意。

メタボの出発点になるのは内臓脂肪による肥満ですが、単に体重が重たいことではなく、脂肪が溜まりすぎた状態。体重では肥満かどうかは判断できませんし、体組成計による体脂肪率の測定も精度が高いとは言えません。そこで、おへその周りで計る腹囲で内臓脂肪型肥満かどうかを判定します。大事なのは体重よりも体型。男性で腹囲が85cm、女性で90cmを超えると内臓脂肪型肥満の疑いがあります。

内臓脂肪型肥満の疑いがある人は、中性脂肪やHDLコレステロール値(善玉コレステロール)、血圧、血糖値をチェックします。それが基準値から外れるとメタボと診断されます(下表参照)。40歳から74歳は特定健診・特定保健指導(いわゆるメタボ健診)で、それ以外はかかりつけ医を受診して診断を仰いでください。

【メタボリックシンドロームの診断基準】
おへそ周りの腹周
男性 85cm以上
女性 90cm以上
次の3項目のうち、
いずれか2項目以上があてはまる場合
中性脂肪 150mg/dl以上 または HDLコレステロール 40mg/dl未満
収縮期(最大)血圧 130mmHg以上 または 拡張期(最小)血圧 85mmHg以上
血糖:空腹時血糖 110mg/dl以上

出典:2005年、日本肥満学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会など8学会によるまとめ

メタボの主な原因はエネルギー収支のアンバランス

内臓脂肪型肥満の原因は、食事からのエネルギー摂取が、運動などのエネルギー消費を上回るエネルギー収支のアンバランスです。この過剰摂取分が内臓脂肪として蓄積されるのです。

この他、睡眠不足、朝食の欠食、夕食偏重といったリズム障害も内臓脂肪型肥満を招きます。たとえば、睡眠不足になると食欲が増し、食べ過ぎる恐れがあります。

また、朝食を抜くと1日の活動と休息のリズムを切り替えている体内時計のリセットがうまく行かなくなり、代謝が低い夜間と同じ状態で午前中を過ごしてしまうので、エネルギー収支がプラスにはたらきやすくなります。そして後は眠るだけでエネルギー消費が少ないのに夕飯を食べ過ぎると、エネルギー摂取過剰となります。なぜなら内臓脂肪は夜つくられるからです。

メタボ対策には食生活と運動の両面からのアプローチを

メタボなどの生活習慣病の60~70%は生活習慣の改善で防ぐことができます。具体的には食生活と運動(身体活動)という両面からのアプローチが必要。どちらか1つだけではメタボの予防は難しいです。
運動はスポーツのように激しいものだけを指すと思われがちですが、日常生活における家事や労働、頭を使った活動などの身体活動でもエネルギー消費は高まります

教えてくれた先生
杤久保 修 先生
神奈川県予防医学協会中央診療所 循環器病予防医療部部長、
横浜市立大学医学部 健康社会医学ユニット 名誉・特任教授
医学博士
杤久保 修 先生
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